崇高な短歌会の目標に、どこか近寄りがたい堅苦しさを感じつつ、トー
レンス市で開かれた第149回歌会の様子をのぞいてみた。正会員20人
のうち、夏休み中ということもあって13人が出席。あらかじめ出詠され
た16首の中から、会員互撰で5首を選歌。
歌会の、1種独特な緊張感を保ちつつ、てきぱきとした進行で選歌理
由、詠草解釈などが続く。意見交換の時にはユーモアや冗談も飛び交った
りして、和気あいあいの雰囲気だ。カルチャーセンターの短歌教室でみら
れるような、明るく澄んだ笑い声が響き、空気が踊る。
この会の特徴のひとつは、会員の短歌が毎月、東京の本部に送られて、
専門講師による添削と講評が無料で受けられること。この日の歌会でも1
首ごとに講評が紹介され、それに対して会員が自由闊達に発言して、自己
の生活感、人生観から歌に対するそれぞれの思いを遠慮なく語り合う。推
敲(こう)をかさねた自作が、月刊機関誌「しきなみ」に発表されるのも
励みになっているに違いない。
心地よいリズムの31文字の中に、素直な自分を詠み込む。そうした歌
心を大切にすることにより、寄せ来る荒波(苦難、心配、葛藤など)を昇
華して新しい人生が芽生え、自己発見の新たな礎が生まれてくるのかもし
れない。歌会を終えた会員たちの、心を優しく包み込むような爽快感は、
一体どこからきているのだろうか—。
問い合わせは、草野(そうの)律子さん310・538・5733。
(石原、写真も) |