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日系ヘルプライン:日本語作文コンテスト
朝倉瑞貴さんが第1席

2007年5月19日


入賞した生徒たち。後列左端は半田会長と入江会長

 「日系ヘルプライン・命の電話」を支援する会(代表、入江健二、半田
俊夫)は6日、中学・高校生を対象とした作文コンテストの入賞者表彰式
および作品発表会を日米文化会館の「ドイザキギャラリー」で催した。南
加各地から計67作品が集まり、審査の結果、オレンジ学園に通う朝倉瑞
貴さん(13)の「天国のおじいちゃんへ」が第1席に輝いた。

 会場には、ロサンゼルスの兒玉和夫総領事と恵子夫人、加州日本語学園
協会の井川齋理事長、リトル東京サービスセンター(LTSC)のビル・
ワタナベ所長をはじめ、各日本語学校の生徒や保護者、また一般の人など
200人以上が集まった。生徒の純粋でかつ力強い作品を通じ、ともに命
の大切さを考えた。

 あいさつに立った入江会長は、「子供たちに命の尊さを考えてもらいた
くイベントを企画したが、作品を読み、大人であるわれわれが学ぶ結果と
なった」と、作品のレベルの高さに驚かされたと述べた。また、ほとんど
の生徒が現地校と日本語学校を掛け持ちしていることに触れ、忙しい時間
の中で作品を書き上げた生徒に敬意を示した。

 選考委員長を務めた随筆家の鈴木敦子さんは、「どの作品もたいへん素
晴らしく、六人の選考委員が結論に達するのに5時間かかった」と講評、
あらためて素晴らしい作品に感謝した。

 第1席を受賞した朝倉さんは、10年前に白血病で亡くなった祖父に直
接語りかける形で、祖父との思い出に触れながら命のたいせつさを訴え
た。最後は、祖父のように病気で苦しむ人を救うため、将来は医者になる
ことを決意したとまとめている。

 渡米7年目を迎える朝倉さんは、現地校と日本語学校を掛け持ちしなが
ら日々勉学に励んでいる。日本語学校の先生からコンテスト開催を聞かさ
れた時、「つらい病気にかかっていても、最後まであきらめず闘ったおじ
いちゃんのことを書きたい」と即座に思ったという。第1席受賞を聞いた
時は、「自信はあったが、まさか1位になれるとは思ってもいなかった」
と喜んだ。また、近年多発する若者による殺人事件や自殺問題などに日々
心を痛めているといい、作文を書きながら、「1人でも多くの人に『命を
粗末にしてはいけない』『亡くなった人を忘れてはいけない』『命は一生
に1度のたいせつなもの』ということを訴えたかった」と話した。

 第2席に選ばれたあさひ学園サンタモニカ校の林咲愛さん(16)は、
心臓病で入退院を繰り返しながらも医学部を卒業し、医師になった母親に
ついて力強くまとめた。また同じく第2席に選ばれた学習塾PQの安藤章
博さん(18)は、教育を受ける機会さえ与えられず兵士にさせられるウ
ガンダの子供たちを描いた映画「Invisible Lives」を通し、命の大切さをあ
らためて訴えた。

 第3席には、つらい日々を過ごしていた父親を、コップ一杯の水と砂糖
菓子で救ってくれた見知らぬおばさんに感謝する内容を書いたあさひ学園
トーレンス校の中島瞳さん(12)、「命って何だろう」と題し、障害を
持って生まれた姉を亡くした経験を通じ、「一度消えてしまった命の火を
もう一度点けることはできないの?」と問いかけ、命の大切さを訴えた中
央学園の尾崎泰斗さん(11)、そして兄の突然の事故を通じ、「生」は
簡単に変わることを学び、1日1日をどれだけたいせつに生きるかを学ん
だとまとめたロングビーチ日本語学校の吉村小百合さん(15)の3人が
選ばれた。

 6人はこの日、ステージ上で各自の作品を発表。作文が素晴らしいだけ
でなく、堂々と、また感情を込めてスピーチする受賞者の姿に、会場は終
始感動に包まれた。

 小東京タワーズ在住の女性は、「大人とは違った鋭い見方をしていてび
っくりした。若いのにきちんと自分の考えを持っていて感心した」と感想
を述べた。

 入賞者名、年齢、スピーチのタイトル、学校名は次の通り。(敬称略)

 ▽第1席=朝倉瑞貴(13)「天国のおじいちゃんへ」オレンジ学園▽
第2席=林咲愛(16)「命を繋ぐということ」あさひ学園サンタモニカ
校▽同=安藤章博(18)「Invisible Lives(見えない命たち)」学習塾P
Q▽第3席=中島瞳(12)「命を救うもの(おばさんへ)」あさひ学園
トーレンス校▽同=尾崎泰斗(11)「命って何だろう」中央学園▽同=
吉村小百合(15)「奇跡」ロングビーチ日本語学校▽佳作=安詩音
(16)「靴箱プレゼント」▽綾部雄志(16)「命」あさひ学園▽李汕
相(14)「命」協同システムパサデナ学園▽松本ほのか(13)「命の
大切さ」▽イシイ・エミリー(11)「じいじとの思い出」あさひ学園▽
大関翔平(15)「命」▽前田智美(10)「命」▽馬場光平(17)
「命」▽池田有邑(10)「リンのくれたもの」▽渡辺拓也(13)「い
のちとは」オレンジ学園▽森永勇太(16)「人の命の尊さ」あさひ学園
▽田辺英樹(10)「ぼく達の命」あさひ学園サンゲーブル校▽大下笑美
(16)「命」協同システムオレンジコースト学園▽鈴木志野(13)
「家族というもの」ポラリス学院▽牧内鉄平(11)「命」あさひ学園サ
ンゲーブル校
(中村、写真も)

 

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