JVP:「文化と歴史残し修復」
新オーナ、テナントらに説明
2007年7月1日
リトル東京地域開発諮問委員会(LTCDAC)の月例ミーティングが
6月27日、日米文化会館で開かれ、ジャパニーズ・ビレッジ・プラザ
(JVP)の新オーナーとなる開発業者が出席、LTCDACメンバーを
はじめ、JVPのテナントらの前で初めて事業内容を発表した。
新オーナーになるのは、マリブに基盤を置く創設二年半の民間投資会社
「アメリカン・コマーシャル・エクイティ社」(ACE)。ロサンゼルス
を中心に、サンディエゴからパソ・ローブルス、ハワイなどに小売店や複
合ビルを所有、運営している。
ミーティングに出席した同社のマービン・ロウツ代表取締役は、「JV
Pを取り壊す予定も、ビルを建設する予定も、名前を変更する予定も一切
ない」と、コミュニティー内に広まったうわさを完全否定。「日本文化と
歴史を残したまま、古びて汚れた部分を修復し輝きを持たせ、多くの人に
JVPを楽しんでもらうこと」が事業目的と強調し、それにはテナントか
らの意見が必要と、テナント1軒1軒と会合の機会を設けると協力姿勢を
前面に打ち出した。
同氏は、「周辺の再開発が進む中、JVPだけが取り残された状態」と
指摘、全体が薄暗く、汚れ、営業しているのか分からない店舗が多いこと
などを挙げ、シンボルである瓦屋根や櫓(やぐら)の掃除と修復、JVP
内の小道の美化、噴水の修復、日英両語による看板の設置、周辺の掃除や
警備強化などを予定。また、周辺住民と来訪者が共に満喫できるよう、薬
局やコーヒーショップ、ニューススタンドの設置なども検討しているとい
う。
運営・管理は、世界各地で事業展開する大手不動産会社「CBリチャー
ド・エリス社」のロサンゼルス事務所が担当し、7月31日にエスクロー
がクローズした後、同社はJVP内2階1室にオフィスを設ける予定。
ミーティングに参加したテナントらからは、「家族で細々と営業を続け
る店が多い中、投資会社としてどう利益を出して行こうと考えてるのか」
「歴史保存と言っているが、日本とアジア文化の違いを把握しているの
か」「リース代や駐車場代がまた上がるのか」などといった厳しい質問が
上がった。
テナントでもあるLTCDACのフランシス・ハシモト委員長は、「取
り壊しがないと分かりとりあえずほっとしている」と述べた後、1978
年のJVPオープン以来、客層が変わってきていることに触れ、「歴史を
残しながら、われわれも変化に対応する必要がある」との考えを示した。
一方、過去12年間JVP内で「ブルーミング・アート・ギャラリー」
を経営する池田直子さんは、「今日は初顔合わせのごあいさつ。すべてを
うのみにはできない」と内容に懐疑的。「JVPはわれわれの心のふるさ
とであり、テナントとしてこの歴史と文化を残していくのが使命と感じて
いる。ふるさとの雰囲気を壊し、どこにでもあるようなモールにするよう
な『改装』には断固反対」と、保存を強く訴えていくと述べた。この他、
「奇麗にしても駐車場がなければ客はこない」「業者はJVPを訪れる客
層を理解していない」など、テナントからは厳しい意見が出ている。
(中村)
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