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第50回グラミー賞授賞式で、最優秀ニューエイ
ジアルバム賞に輝いた太鼓奏者:中村浩二さん

2008年2月17日



1960年、兵庫県香美町生ま
れ。高知大学教育学部卒。妻と
17歳、16歳の娘の4人でパ
サデナに暮らす。秀明アメリカ
の太鼓ディレクターを務め、パ
サデナを拠点にクレストン(コ
ロラド)とニューヨークを回り
指導にあたる忙しい日々を送る

「びっくりした。うれしい」と、受賞に感
激。太鼓で参加したグループ「ポール・ウィ
ンター・コンソート」のメンバーとともに美
酒に酔いしれた。受賞式には唯1人、紋付袴
姿で颯爽と登場。注目を浴び「日本のPRが
できた」と胸を張る。

 渡米して3年。スピリチュアル団体「秀明
アメリカ」で太鼓を教える傍ら、グループ活
動を精力的にこなしてきた。「(リーダー
の)ポール・ウィンターさんは金や名声に見
向きもせず、人々の心を癒す楽曲を作る」
(中村さん)。音楽性が合致した。

 

 太鼓修業は名門「鬼太鼓座」(おんでこざ)で積み、「秀明太鼓」(滋
賀)で腕を上げた。1984年の欧州6カ国ツアーを皮切りに、数々の大
きな国際舞台を踏んだ。「太鼓が持つ『日本の精神』を海外で伝えたい」
と思いを募らせた。

 しかし、「突発性難聴」に襲われた。昨年末に人気歌手浜崎あゆみさん
が告白したものと同じ奇病で、右耳の聴力をほとんど失った。音に対する
抵抗感から20年間握り続けたバチを置かざるを得なくなり、ショックで
落ち込んだ。

 止むことのない耳鳴りにはひどく悩まされたが、幸いにも発症後3年し
て快方に向かった。7割方回復し、一度は諦めた米国移住を決断。苦悩し
た闘病だったが、逆に「精神鍛錬」となり今の自分を支えている。

 太鼓を打つ「技術面」の重要性を認めつつ、「神」に通じるという「精
神面」を力説。06年から、発案したプログラム「Taiko Awaknig
Spirit」で奥義を伝授する。「太鼓は人々の心を響かせ、人生をも変え
る」が信念。

 受賞作はアルバム「クレストン」。残響音を追い求め重い機材を馬に積
み、コロラドの標高3600メートルの山を七時間かけて登り、レコーデ
ィング。1週間のテント生活を送った。「美しい音楽を作りたい」という
ウィンターさんの情熱には敬服した。

 「これからも同じ志を持つミュージシャンと手を組み、心を癒す音楽を
聴かせ、人々の精神的成長の役に立ちたい」
(永田潤、写真も)

 

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