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倫理研究所:平尾研究員が講演会
「介護には予防と対処法」
具体例挙げアドバイス

2008年6月13日


介護について具体的で実践的な
話をする平尾研究員

南カリフォルニア倫理の会と倫理研究所USAは8日、日本から平尾勝
研究員を招き、「介護の未来と心のゆとり」と題する講演会をガーデナ
で催した。会場には約180人が集まり、介護する側、される側の心構
えを学んだ。

平尾研究員は、介護について具体的で実践的な話を披露。介護にはネガ
ティブな印象が付いて回るが、「実は誤解が多い」と指摘。「本来は介
護する側、される側、両方にとってプラスになる」とし、そのためには
「予防と対処法」が必須だと強調した。

介護の予防とは、「その人を歩ける状態に保つこと」だといい、そのた
めには、(1)励ます・褒める(2)運動をさせる(3)頭を鍛えさせ
る—の3点を掲げ、その人の存在価値を認め、高めていくことが大切だ
と説明した。頭を鍛える運動としては、▽異性の友人を多く持たせる▽
新しい機械を使わせる▽スーツを着て食事をさせる▽新しいスポーツの
ルールを覚えてもらう▽アクションドラマを見せる —など、日常生活の
中で簡単にできると述べた。

また、要介護者が出た場合の対処法として、コミュニケーションを最重
要課題に上げ、相手の言うことを否定せず、受け入れることから始める
といいとアドバイス。夫が「暑いね」と言えば、妻は「暑いわね」と繰
り返し、認知症の家族が「あなた誰」と聞けば、「誰でしょうね」と返
す手法を紹介した。

平尾研究員は、「相手を認め、受け入れることにより、信頼関係と絆が
生まれる」と述べ、要介護者が元気になることで、介護人も自身の存在
価値を確認することができると締めくくった。

また平尾研究員の講演を前に、ステージに立った会員の筒井完一郎さん
は、認知症と診断された妻の和子さんとの生活や介護の様子を報告。は
じめは「内緒にしたい」「人目にさらしたくない」と思ったが、コミュ
ニティーからの励ましがあり、「今まで通りでいい」と思えるようにな
ったことなどを話した。

筒井さんは、同会の心の生涯学習で学んだ「前向きに生きる」ことを実
践、和子さんに明るく振るまい、常に笑顔と感謝の気持ちを持って接し
たことで、難を乗り越えたと述べた。また、その間多くの人から受けた
支援に感謝。友人らは、会うたびに和子さんにハグをするようになり、
和子さんの嬉しそうな顔からハグの素晴らしさを学んだといい、「周り
に認知症の人がいたら、ぜひハグを」と述べるとともに、同じ病の人た
ち、また介護者を支援するのが今後の夢だと話した。

講演後は、南カリフォルニア倫理の会の活動紹介と、倫理研究所発行の
図書紹介が行われ、最後は会員一同がコラース「いのち燃やして」を大
合唱した。

 同会の詳細は、ホームページに掲載されている。アドレスは—
 www.rinri-usa.org
(中村良子、写真も)

 

 

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