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日商定例セミナー:建築家田中氏が講演
小東京開発に夢膨らむ
2007年4月21日



メトロ「小東京駅」について
説明する田中氏

 南加日系商工会議所(若尾龍
彦会頭)は3月29日、ロサン
ゼルス国際空港のグラスパイロ
ンをデザインしたことなどで有
名な日本人建築家、田中テッド
氏を講師に招いて第1回目の定
例セミナーを日米文化会館で催
した。セミナーは英語で行わ
れ、田中氏は開発が進む小東京
で、メトロの駅とブロック8を
手掛け、それら二大プロジェク
トを日本文化を基調とし「日本
人の繊細さを表現したい」と聴
講者に語りかけた。

 「小東京の再開発は住民と経済に好影響をもたらし、15年後が楽し
み」と熱い期待を寄せる田中氏。氏と日系社会のかかわりは1995年、
小東京に隣接するアートディストリクトのプロジェクトから。日系社会と
の幾多の会合を重ねる内に、親密な関係となり社会の一員となった。各種
ファンドレイジングに惜しみなく協力するなど親交を深め、今回の小東京
の2大プロジェクトを任された。

 全米日系人博物館の東側に建設予定のメトロ・ゴールドライン「小東京
駅」のデザインは、日米文化会館の小阪博一・ビジュアルアーツディレク
ターとのコラボレーションで、古い建造物や景観を重んじる京都をイメー
ジ。「禅」の精神を取り入れ、弓道から外観は弓、円形のベンチは的、歩
道の模様は畳、街灯はちょうちんをモチーフにした。小東京駅は2年半後
に完成予定。

 田中氏は「小東京を通り徒歩で当駅とダウンタウンを往復する通勤客が
ビジネスを潤す」と予測し、1街を目抜き通りにすればよいと提言。現在
は歩道が狭すぎるなどの問題点を指摘した。歩道を拡幅し、桜の木などの
街路樹を多く植えることで歴史的建造物と調和をとることなどの美観を訴
えた。

 5年後の完成を目指すブロック8は、サンペドロ・ストリートに面する
西側の1画がこのほど着工。「公共の場」を田中氏が受け持ち、東西中央
に走るプロムナード(遊歩道)には桜の木を植え、桜をシンボルマークに
し、ベンチは扇子をかたどった。「夜間の小東京は灯りが少なく暗すぎ
る」(田中氏)と、防犯面も考慮しバス停などにも街灯を増設し街を明る
くする。

 ブロック8は、最高層の22階建てコンドミニアムをはじめとする3つ
の住宅施設を計750ユニット有し、レストランなどの店舗、600台の
駐車スペースなどを備える。田中氏は「五年後が待ち切れない」と未来の
小東京に夢を膨らませ講演を終えた。

 セミナーの参加者は小東京をこよなく愛する人ばかり。その中にはかつ
て日商会頭を務め、ともに元建築家の高瀬隼彦、亀井敏彦両氏の姿も見ら
れた。

 高瀬氏はブロック8の開発当初、開発業者と建築家がともにアメリカ人
だったことから、日本文化が薄れることを懸念したという。しかし、その
後の人選で田中氏の手に委ねられた決定に、公共の場を日本人の手で作る
ことができると安堵した。「アメリカの建築界でも田中さんの手腕は認め
られていて安心して見ていられる」と語った。

 「小東京を守る」ことに尽力する亀井氏。70年から始まったCRA
(ロサンゼルス市地域開発局)の小東京再開発はほぼマスタープラン通り
に完成することを評価し、コミュニティーの努力をたたえる。「田中さん
は、優秀な建築家。これからもこの街を見守っていきたい」と述べた。

 定例セミナーは日商会員へのサービス向上が主目的で、二カ月に一度開
催する。次回はジョージ・ナカノ・トーレンス市議会議員が講師。

 詳細は電話213・626・3067。Eメール—
 office@jccsc.com
 (潤、写真も)

 

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