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「硫黄島からの手紙」で藤田中尉役の俳優
渡辺広さん

2007年1月6日

Watabe

東京生まれ。港区立城南中、
私立聖学院高校を卒業後、青
年座の研究所を経て池袋、新
宿の小劇場などで舞台経験を
積む。1995年渡米。30
歳台でロサンゼルス・シティ
ーカレッジの演劇科を卒業
後、ロサンゼルスで舞台修業
し3年前「ラスト・サムラ
イ」に門番役で出演。LA市
内在住、独身

 5フィート8インチ、色白で面長。「ぼー
っとした感じに見えるでしょう」。演じたの
は主役の栗林中将(渡辺謙)の副官。ロサン
ゼルス周辺から多くのエキストラも出演した
映画だが「上から6番目の役」。役を射止め
たのは、「これまで頑張ったごほうびのよ
う」。どのシーンが見どころか、と向けると
目と鼻が真っ赤になり、涙ぐむ。「思い出す
だけで泣けてきちゃう」。演技ではない。

 やわらかな話し方だが、せりふになると、
絞りだすような低くキレのある渋い声にな
る。4人きょうだいの長男で実家は港区東京
のど真ん中で育った。演技に興味を持ったの
は7歳から。母親が「この子を舞台に立たせ
たらおもしろいんじゃないか」と、英語の劇
団サークルに所属したのが始まり。今年11
月AFI映画祭の参加作品「ビッグドリーム
ズ・リトル東京」のデビッド・ボイド監督に
は「ナチュラル・ファニー」と言われたほど
で渥美清、ジャック・ブラックが好きという
「コメディー派」。夢は30分のテレビドラ
マシリーズに出演することだ。

 アメリカに来たのは「マーロン・ブランドらトップの俳優が習ったのと
同じテクニックを学びたい」の一心で。26歳でニューヨークへ行き演劇
の名門校の門をたたくが「英語力がなく」、いったん日本に戻りロサンゼ
ルスへ。

 シティー・カレッジに進み俳優専門の「シアター・アカデミー」に入門
するが英語力が足りない、と進級できない辛酸を舐めた。一般の演劇科を
卒業後、個人の演技指導を受け、ニール・サイモンなど英語劇での舞台経
験を積んだ。「英語にはアクセントがある。でも日本人にしかできないこ
とがある」。

 俳優を目指し渡米する日本の若者は少なくない。「5年前、ハリウッド
でオール日本語の映画を作るという発想があっただろうか。ラスト・サム
ライがあり、メモワール・ゲイシャが出て、そして硫黄島がある。前例が
ないからだめ、とは考えず、自分のあとに道ができる、と考え日々研鑽
(さん)していく」(大西、写真も)

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