二世週祭:ロサンゼルス七夕まつりー小東京で文化の懸け橋
今年の二世週日本祭も多くの参加者が詰めかける中、さらなる盛り上がりをみせている。そんな中、今年2回目となる「ロサンゼルス七夕まつり」が二世週祭実行委員会、南加県人会協議会、小東京防犯協会の3団体共催で行われた。彩り鮮やかな七夕飾りが飾られ、第1回目の昨年に引続き多くの人の注目を集めた。ハンティントン・ライブラリーからは笹が寄贈され、会場には七夕飾りの他に笹の短冊も飾られ、幼い頃に願い事を書いた思い出が甦り、訪れた者を懐かしい思いにさせた。
色彩豊かな七夕飾り
「伊達政宗」も登場
宮城県仙台市の七夕の見どころは色鮮やかな七夕飾り。今年はおよそ200個が小東京を彩った。約200グループが制作に参加。各地域団体やコミュニティー、家族や友人などからなるグループがそれぞれの独創性溢れる作品を持ち寄った。
七夕飾りはいわば各団体の代表作。参加者にも気合いが入る。和紙をふんだんに使ったものや、桜やツル、鯉など日本をモチーフにしたものも目立った。
趣向を凝らした作品が集まる中、今年は七夕飾りに伊達政宗が出現。家臣を引き連れての登場だ。これはこの七夕まつりの発起人、米澤義人氏が会長を務める宮城県人会からの出品。かぶとに刀のいでたちの武将が会場の空気を引き締め、今年の七夕まつりの成功を見守っていた。
進化した七夕まつり
オリジナリティー溢れる
2回目を迎えた七夕まつりだったが、早くも変化がみられたという。去年は初めての開催で、参加者にとっては七夕飾り制作も初めてだった。さらにほとんどの日系人は去年まで七夕まつりを見たことがなかったという。去年はそんな日系コミュニティーに日本の夏の風物詩のひとつである七夕が最初にもたらされた記念すべき年だった。そのため去年の重要課題は「七夕飾りの作り方を教える」こと。
2回目の今年は各制作グループの個性が爆発した。今年は各グループが自分たちらしさを表現。オリジナリティーに溢れ、発想力に富んでいた。また日本とアメリカ文化が融合したチーズバーガーの七夕飾りもあり、見るものに驚きを与えた。
今年初の試み
コンテスト開催
去年と同じく長さ14フィートの大きな七夕飾り10個のほかに、今年は過去最大規模の20フィートにも及ぶ特大七夕飾りが登場。約300人が3日間かけて制作にあたり、訪れた人の視線を集めた。
また今年は去年にはなかった七夕飾りコンテストを開催。芸術賞、ユニーク賞、素材賞、和紙賞・コミュニティースピリット賞の5つの分野からそれぞれ優秀賞が選ばれた。さらに各分野の優秀賞受賞者の中から最優秀賞が選ばれ、小東京の和菓子店「風月堂」の鬼頭友子さんが見事受賞。各分野の優秀賞受賞作品はグランドパレードでも紹介された。
七夕祭りへの思い
ブライアン鬼頭氏
この七夕まつりは小東京防犯協会のブライアン鬼頭氏の指導のもと、今年も多くの人の協力により実現した。「去年七夕まつりが開催されるまで、自分を含め日系人の多くが七夕のことを知らなかった。宮城県をはじめ各県人会と日系コミュニティーがひとつになって今年も七夕まつりを実現できた」同氏はそう振り返る。
七夕は星にまつわる伝説が由来。互いに思いを寄せながらも離ればなれにされてしまった織り姫と彦星。彼らは1年に1度、銀河に流れる天の川に橋が架けられ会うことを許された。そんな2人の再会の日、7月7日が七夕祭りとなって日本では親しまれてきた。今回の七夕まつりも主催者である鬼頭氏と発起人の米澤氏が日系人と日本人の「文化の懸け橋」となった。
日本ではこの時季、雨が多く夜空に天の川が見えない年もある。そんな年は天の川に橋が架からず織り姫と彦星は会えなかったのではとわれわれは懸念する。
この時季雨の降らないカリフォルニアならきっと毎年天の川に橋は架けられ、織り姫と彦星は会うことができるだろう。「自分の祖先がかつて日本で七夕を祝ったように、今後も小東京で七夕まつりを続けたい」。鬼頭氏のまなざしに七夕まつりへの思いが光る。【吉田純子】
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