ロサンゼルス国際空港 (LAX)に勤務していた荷物係の男2人が先月31日、搭乗客の荷物から現金などを盗んでいた容疑で逮捕された。
逮捕されたのはトラメル・ネルソン容疑者(37)とショーン・グリーン容疑者(23)。ロサンゼルスタイムズ紙によると、2人のうちひとりはデルタ航空に勤務していたという。
ロサンゼルス市警察(LAPD)とLAX空港警察は、両容疑者の自宅から、搭乗客から盗んだとみられる10万ドル以上の現金を押収した。
警察当局は、搭乗客の荷物を狙った盗難事件が、巨大犯罪組織と関与しているどうか捜査中だという。
LAXでは昨年も同様の事件が発生。運輸保安局(TSA)職員が搭乗客の荷物から3万ドル相当の現金や持ち物を盗んでいた容疑で逮捕されている。
TSAには年間1万2000件におよぶ紛失の苦情が寄せられており、中でもLAXは全米で1番、被害件数が多い。これまでのおもな紛失物には、デジタルカメラ、高級ジュエリー、ノート型パソコンなど高価な品物が多く含まれている。
当局は旅行者に盗難を事前に回避するため、上等な荷物バッグは避け、貴重品は手荷物の中に入れ、色鮮やかなスーツケースを使用したり、カラフルなストラップを付けて目立つような工夫をするよう呼び掛けている。
また、ニューヨークのジョン・ F・ケネディ国際空港(JFK)でも2日、TSA職員がセキュリティー検査を受けていた搭乗客の上着から5000ドルの現金を盗み取った疑いで逮捕された。
逮捕されたのは勤続4年半の職員で、バングラデシュ国籍の搭乗客の上着ポケットから現金を取り出し、トイレに駆け込む様子が防犯カメラにおさめられていた。
JFKでは昨年1月、搭乗客の荷物から4万ドルの現金を盗んだ容疑でTSA職員2人が逮捕され、禁錮6カ月と執行猶予5年の有罪判決を受けている。