一日ほとんで座ってばかりの仕事だから、ときには大きく背伸びなどするがやはり立ち上がって足の運動もした方が…と、思うだけでなかなかやらない。すこしは体を動かそうかと、インターネットで「ラジオ体操第一、第二」を探した。
 「腕を前から上にあげて大きく背伸びの運動から…」って懐かしいですね。というか、夏休みの早朝、眠い目をこすりながら町内会のラジオ体操にむりやり参加させられた記憶しかない。ラジオ体操だからラジオから流れるかといえば、時間的に合わなかったのだろうか、誰かが持参したなんと手回し蓄音機(当時レコードプレーヤーはあったが、大型で持ち運びには不便だったようだ)の音にあわせて体操するのだ。
 僕らのころは第一だけしたような記憶があるが、ゼンマイが古くなっていたせいか、体操がすんなり最後まで終わらない。終わりがけにはテンポが緩くなり、係の人がハンドルを回したりしていた。それに馴れてしまったせいか、正規のラジオ体操は最後の方がせわしく感じたものだった。
 この体操、何度か代が変わっているみたいで、戦後は第一は服部正、第二は團伊玖麿が作曲。その後、1999年に「みんなの体操」というのがつくられたそうだが、高齢者にも負担がかからないような運動やイスに座ってできるような「ふりつけ?」も作られているとか。この時第一、第二にも座位の体操が合わせて加えられたようだ。
 ちょっと余談になるが、探している時に「ラジオ体操第一を短調にしてみた」という画像にぶつかった。非常に良くできていてつい楽しんでしまった。
 さて、ウィキペディアによるとオリジナルは1928年に開始されているとか。戦後すぐは軍国主義を連想させるからと停止になっていたようだが、51年ごろからまた始まったという長寿番組なのだ。「国民の体力を向上させて…」といった趣旨だが、向上までいかなくても筋肉をほぐすのにはいいかもしれない。
 ともあれ、すぐ見られるようにとセットしてはいるが、見るだけで体が動いてない。これじゃネ、である。【徳永憲治】

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