お披露目された女王候補者7人。前列左からエリカ・ハヤミ・フィシャーさん、ローレン・ミエコ・タナカ・アリイさん、サラ・ミッシェル・フジモトさん、エミリー・ミチ・イイジマ・フォリックさん後列は左からケイトリン・チエ・サクライさん、クリスタル・アキエ・ハナノさん、マーシー・サオリ・アサオさん
 小東京を彩る真夏の祭典、第72回「二世週日本祭」の開幕式が15日、小東京の全米日系人博物館で開かれ、マーク・ナカガワ実行委員長が開幕を宣言し、女王候補7人お披露目や音頭2曲の披露、鏡開きなどで盛大に祝った。新美潤・在ロサンゼルス日本総領事をはじめジャン・ペリー・ロサンゼルス市議、室井真澄・JBA(南カリフォルニア日系企業協会)ダウンタウン地域部会会長ら来賓や各支援団体の代表など約150人が参列した。
 目白押しの催しは、各種日本文化の紹介、ベビーページェント、米国版紅白歌合戦、コロネーションボウル、グランドパレード、七夕まつり、カーショー、ギョーザ早食い競争、最終日の街頭音頭と閉会式まで毎週末開かれる。

テーマは「世界の協調を祝う」
ナカガワ委員長が参加呼び掛け

ナカガワ委員長(左端)らによる力強い鏡開き
 開幕式では、昨年に次ぐ2度目の実行委員長を務めるナカガワ氏があいさつに立ち、祭りの支援者に対し「多大な協力に深謝したい」と述べた。祭りのテーマ「世界の協調を祝う」を力説し、「すべての祭典と祝賀行事に参加してほしい」と呼び掛けた。テーマについて同委員長は「小東京と日系社会が持つ文化の多様性を反映している」と説いている。
 各来賓が祝辞を贈った。新美潤総領事は、昨年の着任以来初の同祭参加となり「初めての二世ウィークをとても楽しみにしている」と話した。出身地横浜の夏祭りを満喫したことを紹介し「各コミュニティーは、協調を象徴とする固有の祭りを開いて結束を強めている」と強調。二世週祭については「長い歴史と伝統を有し、日系人が何世代にもわたって受け継いでいる」と称賛し、祭りの成功を祈念した。また、名古屋など日本から参加する訪米団の受け入れと、東日本大震災の支援活動を行う「LA七夕まつり」の継続に謝意を表した。
 グランドマーシャルとパレードマーシャル、地域表彰の3団体、パイオニア賞5人の受賞者がそれぞれ紹介された。各賞受賞者は、グランドパレードに参加した後、昼餐、晩餐の各会の授賞式で表彰される。
 今年度の女王候補者は、日系諸団体から推薦を受けた7人で、この日お披露目された。各候補者は、自己紹介し任期中の抱負を述べ、温かい拍手を受けた。新女王を決定するコロネーションボウルは8月11日夜、日米劇場で開催される。

音頭2曲、吾妻寿満子社中が披露
「河内おとこ節」と「ワン・ワールド」

 音頭2曲の振り付けは、パレードの先陣を切る吾妻寿満子社中が担当した。

「河内おとこ節」の音頭を披露する吾妻菊寿恵
開幕式では、日系バンド「ヒロシマ」の「ワン・ワールド」のリズミカルな曲が流れると、踊り手が登場し軽やかに舞った。もう1曲の中村美津子が歌う「河内おとこ節」は力強いノリのいい曲。本番では歌に合わせて参加者が元気に踊り、盛り上げることだろう。16日から始まった音頭の練習は、8月2日までの月曜と木曜の午後7時から9時まで、日米文化会館のノグチプラザで行われる。 

グランドパレード、ルートを短縮
「YOSAKOIソーラン」参加

 8月12日午後5時スタートのパレードの行進ルートが昨年までから短縮され、ロサンゼルス通りは通らない。セントラル・アベニューと2街を出発点に西に進み、サンペドロ通りで右折、1街を右折しセントラルに戻る。パレードには、北海道の「YOSAKOIソーラン祭り」で今年の大賞に輝いた郷土芸能団体「平岸天神」が初参加し、迫力あるパフォーマンスを披露する。
 日本からはまた、東日本大震災の被災地福島の「FCT郡山少年少女合唱団」の約20人が参加する。小東京のセンテナリー合同メソジスト教会で公演を開き(8月11日午後2時)、米国からの復興支援に対する感謝の意を合唱で伝える。
 二世週祭は各種祭りのほか、茶道や華道、書道、詩吟などさまざまな日本文化を紹介する実演や展示が催される。8月19日の街頭音頭、閉会式で幕を閉じる。
 二世週祭の詳細は同実行委員会まで、電話213・687・7193。
 www.niseiweek.org/
【永田潤、写真も】

各賞受賞者と女王候補は以下の通り(敬称略)
▽グランドマーシャル―アダム・シフ下院議員(第2次世界大戦の2世退役軍人への議会金メダル授与に尽力)
▽パレードマーシャル―メアリー・カゲヤマ・ノムラ(強制収容体験を持つ日系2世の「マンザナの歌姫」)
▽地域団体表彰
オレンジ郡オプティミストクラブ(恵まれない家庭に缶詰や新鮮な食べ物を供給する農家を支援。同郡のタナカ農園が2度行った東日本大震災の被災農家のための寄付金集めのイベントにも協力)
ターミナル島民(日系1世が形成した米国最大の日系漁村の遺産を継承)
タイガースポーツ少年団(スポーツを通して健全なアジア系青少年を育成)
▽パイオニア賞
平山安正、アーサー・イチロウ・ムラカミ、佐藤松豊、新橋和子、沢岻安和
▽今年度の女王候補者。()内は推薦団体
サラ・ミッシェル・フジモト(イースト・サンゲーブルバレー日系コミュニティーセンター)
ケイトリン・チエ・サクライ(ガーデナ・イブニング・オプティミストクラブとロフト・ハワイアンレストラン)
エリカ・ハヤミ・フィッシャー(パサデナ日本文化会館)
ローレン・ミエコ・タナカ・アリイ(サンファナンドバレー日系コミュニティーセンター)
マーシー・サオリ・アサオ(米国日系レストラン協会)
クリスタル・アキエ・ハナノ(ウエストロサンゼルス日系市民協会とベニス日系コミュニティーセンター)
エミリー・ミチ・イイジマ・フォリック(オレンジ郡日系評議会)

「ワン・ワールド」を踊る吾妻寿満子社中

女王を目指す候補者7人

Leave a comment

Your email address will not be published. Required fields are marked *