コント「医者」を披露した松下正弘さん(左)と藤田茂さん
 今年で22回目を迎える歌謡チャリティーショー「春・歌まつり」(荒木淳一実行委員長)が4月21日、トーレンスのアームストロング劇場で行われた。ロサンゼルスを中心に活動する歌の愛好家およそ30人が熱唱し、懐かしの歌謡曲、ヒットソング、コント、歌謡ドラマなどを披露。収益の2000ドルがパサデナ日系高齢者会に寄付された。
 この日のために出場歌手たちは約1カ月前からパサデナの日系人会館に集まり練習を重ねてきた。
 春にふさわしく舞台には大きな桜の絵が飾られ、華やかさを演出。出場歌手たちは着物やドレス、タキシード、豪華な手製の衣装に身を包み、ステージに立った。

唯一の米国人で今年初めて出場したソレンセン・ベーリーさん
 ショーは誰でも参加できる訳ではなく、歌唱力のみならず、パフォーマンス力なども持ち合わせた人が選ばれているという。
 それぞれの歌手が見事に歌い上げると、友人らがステージに駆け寄り、花束やプレゼントを手渡す光景もみられ、大きな拍手を送っていた。
 ステージでは歌だけではなく、コントや歌謡ドラマも披露。観客の笑いを大いに誘った。
 東日本大震災の発生から2年が過ぎ、被災地では原発事故で今なお故郷に帰れない人や、仮設住宅での生活を余儀なくされている人たちがたくさんいる。こうした被災者への思いを込め、復興支援ソング「花は咲く」を出場歌手と観客全員で合唱。ロサンゼルスから被災地にエールを贈った。
 同チャリティーショーでは毎年パサデナ日系高齢者会にその収益を寄付している。寄付金は同高齢者会で行われている昼食会の運営に充てられており、実行委員長の荒木さんは、「私たちからの寄付が高齢者の方々のお役に立ててうれしい」と述べ、今後も継続的な支援をしていきたいと力を込めた。【吉田純子、写真も】

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