出演メンバーは、ポップスを好む20代から、演歌など往年の名曲を歌う80代まで、男女の各年代が揃っているのが特徴。さらに、新2世や4世などの20代の若者が多くいて、日本語が不得手な生徒も歌詞の持つ意味を勉強し、米国育ちとは思えない、きれいな日本語で歌を披露している。ショーでは、生徒たちがレッスンで学んだことを忠実に守り、情熱を込めて歌い、1曲終わる毎に大きな拍手が送られた。
レッスンではまた、ここ数年、力を入れた感情表現を徹底した。呼吸法や横隔膜、音程、骨格をフルに使う歌唱のテクニックを身に着けたとしても「フィーリングを表さないと、オーディエンスには気持ちが伝わない。それができないと歌ではない」と力を込める新原さん。歌詞にある「うれしさ」や「悲しさ」をただ笑ったり、泣きまねして、顔で作るだけでは感情表現と認めず「感性を磨いて、内面から自然に出てくるフィーリングを表現して、それをハーモニーに乗せて声を使って聴く人に伝えるのが『感情表現』」と説明。ショーについては「アマチュアなりに素直にフィーリングを表現してくれた。みんなが、一生懸命歌ってくれ満足し
LA歌謡クラブ主催の同ショーは、来年20回記念を迎え、またタック西さんの司会業50周年を同時に祝う予定。新原さんは記念のショーに向け「レベルを高めるために、音楽的密度を濃くしたい」と話し、「密着する『テクニック』と『感情表現』を自然に出して感性を磨く指導がしたい」と意気込んだ。
新原さんは「本当の音は1つしかない」という持論を持ち、厳しく指導する。レッスンでは「音的に許せず、壁に当たった」ことが多々あり、生徒を叱りまくったといい「偉そうなことも言ったが、みんな信じて付いてきてくれた。これからも同じもの(歌)を求める仲間と一緒にがんばりたい」と述べた。【永田潤、写真も】