リトル東京サービスセンター(LTSC)は、最近多発しているIRS(国税庁)を名乗る人からの架空請求詐欺に関して注意を喚起している。
同詐欺は、日系アメリカ人、特に日本語を話す日本人の名前を持つ人に、「税金の支払いがまだされていない」と支払いを要求する内容の電話がかかってきたというもので、「警察や移民局に報告する」と脅されるケースもあるという。電話は通常、エリアコード「202」で始まり、ワシントンDCから発信されているという。
LTSC社会福祉部の永田あゆみさんによると、LTSCには、「(同様な)電話を受けてどうしたらいいか分からない」という相談が毎日のようにあるといい、詐欺の手口は執拗で、1日に10回以上も電話を受けた被害者もおり、中には、政府などとトラブルになることを恐れ、詐欺師の指示通りにお金を振り込んでしまった被害者もいるという。
今年3月に、Treasury Inspector General for Tax Administration(税管理財務省監察局)は、今までに発生した詐欺の中で、このIRSを名乗る電話詐欺がもっとも多いと警告声明を発表している。同局は、「IRSは通常、未払い税金に関しては電話ではなく、郵便で最初に連絡を取る。また、プリペイドデビットカードや電信送金での支払いを頼むことはなく、クレジットカードの番号を電話で聞くこともない」と注意を呼びかけている。
このような架空請求詐欺は、「外国人らしき名前」を持つ人たちが標的となっているとされており、LTSCの高齢者サービス部エイミー・フィリップス部長は、「詐欺師は移民がアメリカのシステムをよく理解しておらず、英語も堪能でないことで曖昧な答え方をすることを利用しているのだろう」と述べ、同様な電話や脅しを受けた人は、警察または税管理財務省監察局に連絡するよう促している。同局の連絡先は、電話800・366・4484。またはオンラインで—
www.treasury.gov/tigta/contact_report_scam.shtml
税金を支払わなければいけないと思う人や徴税書を受け取った人は、納税問題を解決するためにIRSまで、電話800・829・1040。
その他、質問や助けの必要な人はLTSCの社会福祉部まで、電話213・473・3035。