11競技にエントリーする日本勢は、外国の選手と競い、交流を深めている。USCで26日に行われたディビジョニングの男子バスケットボールで、日本は中国を14—2で下した。
速攻のドリブルで次々にディフェンスを突破した奈良崎誠さんは、ゴールを重ねた。8得点を記録し「練習した成果が出たと思う。調子はいいので、まだまだ、いきたい。ずっと勝って優勝したい」と述べた。
上運天賢洋監督によると、背丈が高い外国チームに対抗するための日本のスタイルは「より速く攻め、より速く守る、スピードで勝負している」と強調。今日の試合では「そのスタイルが、背の高い中国に対して効いたと思う。機敏さを生かし、パスをよくつなぎ、攻撃的に攻めてくれた」と誉めた。
競泳には、多くの日本選手が出場し、平泳ぎ50メートルで、銀メダルに輝いた池本夏綺さんは表彰台で両手を挙げて喜びを表現した。「2位になれて、うれしい」と話した。自由形50メートルにもエントリーしており「優勝したい」と意欲をした。
詳細はウエブサイト—
www.la2015.org/
二人三脚で、水泳継続
栃木の斎藤さん母子
男子50メートル平泳ぎで4位に入った栃木県那須塩原市の斎藤悠希さん(18)の母親の陽子さんは、スタンドから大きな声援を送った。メダルにはあと一歩のところで届かなかったが「スポーツマンがそろった試合で、ベストタイムで4位になった。よくがんばってくれた」と、たたえた。
陽子さんは「知的障害者にとって目標を持つことは難しい」と指摘する。そのため、悠希さんを水泳教室に通わせた。多くの大会に出て「いい成績を挙げると、うれしくなって、またがんばる。この子には、水泳が一番合っていた」と述べ、2人で10年間がんばってきた。
スペシャルオリンピックスのよさについては「競技者全員が表彰台に乗って、表彰されるのがいい」と意見を述べた。同じ境遇の外国から来た選手の家族を見て「自分の子どもを『すばらしい』『一番だ』と、誇りに思っている。どこの国も同じだと分かった」と話し「息子とスペシャルオリンピックスに参加できてよかった」と喜んだ。
悠希さんは現在、作業所で働くための就労移行支援システムを利用し、訓練を受けており、水泳との両立は難しいというが、陽子さんは「できる限りがんばりたい」とし、母子の二人三脚は続く。