カリフォルニア州司法局の最新の調査結果によると、加州の殺人率は過去15年間、年々減少し、2010年の殺人率は前年比7・8%減の10万人に4・7人と過去最低となり、1966年以来の最低水準になったことが分かった。
被害者の男女比は男性80・3%、女性19・7%で男性が圧倒的に多く、人種別にみると、ヒスパニック(中南米系)が44・5%、黒人29・6%、白人18・2%、その他が7・4%だった。
殺害場所に関しては、自宅が多かった女性に対し、男性は道や歩道で殺害されるケースが目立った。
被害者と加害者との関係は、44・4%が友達や知り合いなど顔見知りによる犯行。一方で、見知らぬ人物から殺害されるケースがもっとも多かったのは黒人で47・7%。次にヒスパニック35・4%、白人25・4%だった。
犯行に凶器が使われたケースでは銃がもっとも多く71・2%。36・1%がギャング抗争に関連していた。
加州にある35郡でもっとも殺人率が高かったのは、モントレー郡とマーセド郡で、10万人に10人の割合だった。
さらに、2011年のロサンゼルス市の犯罪件数も1957年以来の最低水準を記録し、9年連続で減少していることも明らかになった。
11年に報告された窃盗や暴力犯罪件数は10万4215件で、1952年以降もっとも少ない数字となった。
女性暴行事件は前年比の19・9%減、強盗事件は8%減、自動車盗難事件は9・4%減となり、減少傾向がもっとも著しく表れた。
殺人事件だけが前年から1件増加の298件で、その半数以上がギャング間の争いによるものだという。
ロサンゼルス国際空港(LAX)では、利用客数が前年より増加しているにもかかわらず、窃盗などの犯罪件数は10年より27%減少の1612件となった。