ロサンゼルスのアントニオ・ビヤライゴーサ市長は22日、総額77億ドルの来年度予算案(2013年7月―14年6月)を発表した。
 市長は赤字対策として過去5年間にわたり大幅な削減を続けてきたが、今年は1億1100万ドルの臨時歳入があったことなどから雇用削減をしない代わりに、市職員を対象とした5・5%の昇給を見送るとともに、職員に給与の10%を健康保険掛け金に充てるよう呼びかけた。
 また、財政難のため中止していた市の各種サービスの再開も含まれた。中でも、市民から多くの苦情が寄せられていた歩道の修復をはじめ、3万5000本の木の伐採などのサービスに対し資金を提供する。さらに、消防士65人の追加採用と、ロサンゼルス市警察に533台の新車購入を盛り込んだ内容となった。
 市が年始に発表した内容では、負債が2億1600万ドルに上るとみられていたが、市長の予算案によると、赤字は1億5000万ドルから1億6500万ドルと見積もられている。
 任期が残り3カ月あまりとなったビヤライゴーサ市長は、5月21日に予定されている決選投票で次期市長となるエリック・ガーセッティー市議とウェンディー・グレウエル財務責任者の2候補に対し、市職員の昇給を見送るようあらためて訴え、自身が提案した同予算案通りに運営すれば、2017年度に1500万ドルの黒字を計上できると訴えかけた。
 予算財政委員会は今月30日から約2週間半をかけ、同案を検討する。

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