新年会の会場に展示された熊本地震の被害状況を伝えるパネル

 南加熊本県人会は19日、トーレンスのミヤコ・ハイブリッドホテルで毎年恒例の新年親睦会を開催した。会員や来賓などおよそ80人が参加する中、昨年4月に発生した熊本地震の被災者を、県人会としてこれからも支援していくことを誓い合った。【吉田純子、写真も】

 同県人会は1901年に設立され、今年116年を迎える。会長は就任8年目の沖田義邦さんの続投が決定した。
 昨年は4月14日に熊本地震が発生。同県人会は地震以降、南カリフォルニア各地で義援金募集活動を実施してきた。
 昨年は日系諸団体のイベントに参加し、義援金を集め、「日系社会のみなさんからの温かい支援に感謝したい。熊本の地方は復興が遅れているので、これからも続けていきたい」と沖田会長は話す。
 同会長は、これまでに3回熊本県庁を訪れ、知事と面会。義援金を手渡してきた。これまでに4万5千ドル、これから1万ドルを寄付する予定だという。
 地震から1年を迎える4月は南加地区各地で毎週末行われる日系諸団体のイベントに参加し、義援金募集活動を実施する。
 「昨年6月に訪問した際、民家は倒壊したままの状態でした。市内は復興しているものの、被害が大きかった益城町や阿蘇では今も倒れたままの家があるのです」と現状を報告した。
 同会に入会して47年というノースハリウッド在住の松村豊作さんは熊本県宇城市小川町出身。故郷には今も妹と弟が生活している。瓦屋根の民家が多く、地震発生後は瓦が落ちる被害が相次いで報告されたという。瓦を修理できる職人が少なく、余震も続いたため作業は進まず、地震発生からおよそ10カ月後にようやく復旧したという。「今は元通りの生活をしていますが、心配しています」と心境を話した。


沖田会長(左)から表彰状が手渡された功労者の平山安正さん
 新年会の第一式では同会の活動に長年貢献してきた功労者と、80歳の傘寿、88歳の米寿を迎えたメンバーの長寿を祝い表彰式も行われた。
 功労者は平山安正さん、傘寿は太田幸雄さん、西田あい子さん、森田勝視さん、米寿は石橋メリーさん、ランディとし子さん、南春夫さん、緒方登志子さんがそれぞれ選ばれ、同会より表彰状が贈られた。
 第二式ではフラメンコやシャンソン、婦人会コーラス部や民謡竹嶺会がエンターテインメントを披露。福引きも行われ、メンバーらは余興を楽しみながら親睦を深めた。

メンバーや来賓など参加者全員で記念撮影

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