ドーナツ食い競争で必死にドーナツに食いつく子どもたち

 南加宮城県人会は16日、モントレーパークのジョージ・エルダー公園で毎年恒例のピクニックを開催した。会場では今年のロサンゼルス七夕まつりに飾られる七夕飾りが風になびき、会員や来賓などおよそ70人が集う中、バーベキューや持ち寄った料理、かき氷などに舌鼓を打ち、親睦を深めた。


スイカ割りで見事的中した参加者
 同県人会は今年8月で創立115年を迎える。会長に就任して今年で25年の米澤義人会長は、二世週祭で行われるLA七夕祭りの発起人でもある。
 会場では今年新たに作られた「虹」、宮城の「み」、今年の干支の「酉」、そして宮城県の観光PRキャラクターの「むすび丸」の七夕飾り4体も披露された。どれも同県人会のメンバーが協力して作り上げた自信作だ。
 特に難しかったというのがむすび丸。顔の部分がおにぎり、胴体はよろいをつけており、形を作るのにソファのスポンジを使用。完成までに約1週間を要したという。
 日系団体が団結しさらなる連携強化、そして日本文化を当地LAで発信することで日本に興味を持ってくれる人が増え、訪日観光客の増加にもつながるようにと始められたLA七夕祭り。そんな思いが今年も七夕飾りに込められ、同会長夫妻をはじめ、県人会のメンバーも一緒になって制作に励んだ。

宮城県の観光PRキャラクター「むすび丸」の七夕飾りの出来栄えを見る参加者
 同県人会に入っておよそ40年というダウニー在住の葵正子さんは、宮城県仙台市生まれ。幼い頃から本場の七夕祭りを見て育った。「子供の頃から七夕飾りを作ってきました。今や2世週祭に訪れる人々も多国籍になってきています。たくさんの人に七夕飾りを見て感動してもらいたい」と話し、LAから日本文化がさらに発信されていくことを願った。
 ピクニックでは男性陣がバーベキューを担当。参加者はそれぞれ料理を持ち寄り、同会長の妻・米澤純子さんの手作りのあずきを添えたかき氷も全員に振る舞われた。
 昼食の後にはゲーム大会が行われ、ドーナツ食い競争や、スイカ割り、綱引きなど、子供から大人まで白熱のゲームを繰り広げた。
 会場では今年も東日本大震災の義援金集めのために制作されたむすび丸のTシャツも販売された。Tシャツは1枚10ドルで販売され、収益はすべて宮城県を通して被災地に送られる。米澤会長は震災直後に向こう10年、被災地支援を続けていきたいと宣言しており、同県人会は今も支援活動を実施。今後も続けていく意向を示している。【吉田純子、写真も】

七夕飾りを制作した県人会メンバーら

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