昨年は初めてのマイホーム購入、長女の出産、グリーンカード取得と祝い事が続いたにもかかわらず、釈然としない1年だった。というのも、自宅購入により連邦政府から受け取るはずの8000ドルのファーストホームバイヤーズクレジットに絡み、トラブルに巻き込まれたためだ。
 IRSに申請したのが昨年2月上旬。必要書類を提出すれば数カ月で受け取れるという。5月になっても音沙汰がないので、申請代行をしたCPAに連絡すると、「書類審査に通常より多くの時間がかかっているので、もう少し待つように」とのこと。じりじり待っていると、翌月IRSより申請却下の通知が来た。理由は「08年に住宅所得の申告があるため、資格なし」とのこと。CPAに連絡するも誰も電話に出ないし、留守番電話にもならない。らちが明かないので生まれて間もない長女を車に乗せて、片道1時間かけて直接オフィスに出向くと、平日の午前中にもかかわらず、なんとオフィスが閉まっているではないか。隣の弁護士事務所のスタッフに尋ねると「いつ営業しているか分からない」とのこと。その後電話とファクスで何度も連絡したが全く返答はなかった。
 お手上げなので、別のCPAに依頼して修正申告することになった。まずIRSからコピーを取り寄せてもらったところ、やはり08年に住宅を所有していたことになっている上に、書類作成をしたCPAの会社名がどこにもない。筆者が署名をした書類は確かに彼らの会社名が入っていた。その書類は彼らが郵送すると言っていたが、郵送前に書類を入れ替えていたのだ。つまり、不正が判明したところで、書類にあるのは申告者のサインのみ。代行した彼らの名前はどこにもないので責任は問われない。なんとも巧妙に出来ている。
 泣き寝入りも悔しいので、ネットで検索すると消費者の苦情を受け付ける州政府のサイトを見つけた。まずはここに連絡してみることに。結局、クレジットはクリスマスイブに受け取った。サンタクロースはいるらしい。
 今年もタックスリターンの申請が始まった。これからは必ず自分で確認することにしよう。【下井庸子】

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