東日本大震災に際し昨年、同県人会ではおよそ2万ドルの義援金が集まった。県人会協議会から在ロサンゼルス総領事館、日本赤十字社を通して被災地に送られたことが報告され、全員が震災の犠牲者に黙とうを捧げた。
太田会長はあいさつで、新会員のシマ・ミチさん、フランシス・マツモトさん、ブランドン・マツモトさん、榎本悦子さんを紹介し、新たな同郷の仲間4人が加わったことを喜んだ。
シマさんはシアトル在住。「シアトルには同会のように三重県出身者が集まり交流する機会がないので、新年会への参加を心待ちにしていた」という。この日はシアトルから遠路はるばるやって来て、ロサンゼルス在住の娘・フランシスさんと孫のブランドンさんとも再会を果たした。
日系4世のブランドンさんは、日本には何度か行ったことはあるが、三重県には一度も訪れたことがないという。「あさひ学園に通っていたので、授業で三重県のことは勉強しました。これを機に、祖母の故郷のことをもっと知りたいです」と語り、親子3代で新年会を楽しんだ。
同じく新会員の榎本さんとシマさんは偶然にも松崎町出身。故郷の話は尽きず、思い出話に花を咲かせた。
同県人会は三重県に所縁のある人だけでなく、会員の中には他県出身者も多い。太田会長は「三重県にはその穏やかな気候と同じように、温かい人柄の人が多い。その県民性が他県出身の人も参加しやすい雰囲気を作りだしているのでは」と語る。
また他の県人会と同様、若い世代の入会が遠のき、会員の高齢化が進んでいることを受け、「夏のピクニックやラスベガス旅行などを通して、若い人たちにも興味をもってもらえるようにしていきたい」と述べ、今年の抱負とした。
昼食の後は、昨年グラミー賞を受賞した琴奏者・松山夕貴子さんの琴演奏が披露され、会員は美しい琴の音色とともに、新たな年の幕開けを祝った。【吉田純子、写真も】