元ロサンゼルス郡検事のルイス伊藤氏(左)の立ち合いの下、宣誓する新役員。右端が生田会長

就任のあいさつに立つ生田博子新会長
 南カリフォルニアで唯一の権威ある日系女性団体として福祉や文化継承など多岐にわたって活動を展開する南加日系婦人会は11日、小東京のキョウト・グランドホテルで2012年度役員就任式と新年昼食会を開いた。日系諸団体の代表ら参会者80人が見守る中、生田博子新会長以下、新役員が社会のために尽くすことを誓い正式に就任した。
 開会あいさつの後、昨年8月に亡くなった柴洋子前会長ら元会員の物故者と、東日本大震災の犠牲者に黙とうを捧げた。
 米国書道研究会会長として知られる生田新会長。新年度のあいさつに立ち、2度目の会長就任に対し、重責を背負い不安だというが「内心熱いものを感じている。会長職が無事に遂行できるように誠心誠意、務めたい」と意欲を示した。
 1904年発足の同会について「先輩たちが数々の業績を残してくれた」と敬意を払いながら諸活動―社会福祉、日系子女の教育、日本伝統文化の継承、文化交流による国際友好親善を紹介。「これら高邁な精神が創立以来、受け継がれていて、次の世代に受け継ぐことがわれわれの役目だと思う」と力説した。「会員相互の絆を大切にし親交を深め、日米両国の懸け橋となってほしい。新体制の下、さらに一歩前進の年にしよう」と呼び掛けた。
「蓬莱」を披露する正派若柳流華の会主宰の若柳久三師匠
 来賓の進藤雄介・在ロサンゼルス日本国首席領事と竹花晴夫・南加日系商工会議所会頭が祝辞を述べた。首席領事は、婦人会の108年という長きにわたる活動について「日本の文化、伝統の維持と普及という重要な役割を果たし、日米両国の相互理解と強固な友好関係構築に寄与している」と絶賛。東日本大震災後に家族、社会、そして国際間で強まった「絆」の重要性について触れ「日本と南加に住む人々との強い絆を保ってほしい」と期待を寄せた。
 出席者全員に紅白まんじゅうが振る舞われ、正派若柳流華の会の若柳久三主宰が長唄の「蓬莱」を披露し、新役員の門出に花を添えた。
 2012年度の役員は次の通り。(敬称略)
 ▽会長=生田博子▽副会長=土斐崎和子、橋本フランセス、山城キティー、山口淑子、ラモス逸子▽書記=リー敦子(記録)、松永満智子(日本語)、吉山清子(英語)▽会計=川部昭代、川口利江▽会計監査=田中まりえ、新橋和子、正原久子、土斐崎キヨ
【永田潤、写真も】
岩下寿盛・南加県人会協議会会長の音頭で乾杯する生田会長(中央)と参会者

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