食品医薬品局(FDA)は13日、カリフォルニア州に拠点を置く海産物輸出入業者ムーンマリンUSA社が販売する冷凍キハダマグロがサルモネラ菌に感染し、ワシントンDCやニューヨーク州など全米20州のレストランなどで同社のキハダマグロを使った寿司や刺身を食べた116人が、食中毒にかかったと発表した。
 感染者のうち12人は入院しているが、死者は報告されていない。
 同社は、5万8828パウンド(2万6683キロ)の冷凍キハダマグロを自主回収している。リコール対象となっているものはマグロの骨の間などに残った中落ちと呼ばれる身で、すし、刺身やマリネ料理などに使われる。「Nakaochi Scrape AA」もしくは「同AAA」とラベル表示され販売されていた。
 同社のウェブサイトによると、日本をはじめ韓国、台湾、シンガポール、インドでも事業を展開している。
 製品は個人向けには販売されておらず、感染した人はレストランや食料品店で売られているものを食べて感染したとされている。またFDAによると、感染者の多くがスパイシーツナを食べていたことが分かっている。
 一方、ドール・フード社も14日、同社が生産販売しているレタスからサルモネラ菌が検出されたとして自主回収を行っている。
 リコール対象となっているのは、7種類のレタスが入ったサラダ用レタスの詰め合わせで、消費期限が4月11日まで、UPCコードが7143001057、商品コードが0577N089112A と0577N089112B の商品。商品コードと消費期限は袋の右上に、UPCコードは裏面にあるバーコードの下に記入されている。
 同商品はアラバマ、フロリダ、イリノイ、インディアナ、メリーランド、マサチューセッツ、ミシガン、ミシシッピ、ニューヨーク、ノースキャロライナ、オハイオ、ペンシルベニア、テネシー、バージニア、ウィスコンシン州の15州で販売されていた。
 これまでに感染者は報告されていないが、同社は消費者に対し、該当商品を購入していた場合は、直ちに処分するよう呼び掛けている。
 サルモネラ菌に感染すると12〜72時間以内に嘔吐、腹痛、発熱などの症状が現れ、これらの症状は4日〜1週間続く。多くの人が特別な治療なしに回復するが、入院が必要なほど激しい下痢症状が現れる人もいるという。
 感染は腸から血流を通して体中に広がり、抗生物質による迅速な治療が行われない時は死に至る場合もあるという。免疫障害のある高齢者や幼児はさらに症状が悪化する傾向がある。 

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