4月は「携帯電話の使用による不注意運転」を取り締まる強化月間であるのを受け、カリフォルニア州の各自治体やカリフォルニア州ハイウエーパトロール局(CHP)は、1カ月にわたり取り締まり官を増員し、不注意運転の禁止を呼び掛けるキャンペーンを開始した。
同キャンペーンは全米規模で行われ、今年で2回目となる。加州では2008年7月に、運転中の携帯電話の使用を禁止し、車を運転中はハンズフリー機能の使用を義務づける州法が施行されている。
CHPによると、ハンズフリー機能なしの携帯電話での通話や、テキストメッセージの送受信が見つかった場合は初犯で159ドル以上、再犯には少なくとも279ドル以上の罰金が科せられる。しかし、こうした罰則があるにもかかわらず、昨年1年間の加州での違反検挙数は47万5000人に達し、依然多いのが現実だ。
カーネギーメロン大学の研究結果によると、運転中に携帯電話を使用すると、運転に必要な脳の機能が35%以上も低下するという。
警察当局によると、携帯電話の使用がもたらす不注意運転による死亡事故発生率は、20歳以下の運転者がもっとも多く、また運転中のテキストメッセージ送信は飲酒運転と同様に運転能力が鈍くなり、反応が遅くなることも分かっている。
昨年4月の強化月間では、加州だけで5万2000人以上が検挙された。CHPによると、この数字は月平均のおよそ4倍になるという。加州内の200以上の自治体の警察当局と103カ所のCHPオフィスが強化月間の期間中、「携帯電話の使用による不注意運転」の取り締まりを一層強化すると公表した。