1955年に建設された旧ロサンゼルス市警察本部ビル。通称、パーカーセンター

 ロサンゼルス公共事業局とエンジニア局は22日、ダウンタウンにある元ロサンゼルス市警察本部ビル(通称、パーカーセンター)の活用案について、説明会および公聴会を小東京図書館で催した。
 1955年に建設されたパーカーセンターは老朽化により耐震補強が必要になったことから、市は09年に旧加州運輸局本部ビル跡地に新LAPD本部ビルを建設。今年末までに全部署の移動が終了するため、旧ビルの活用案について市民の意見を集め、半年後に環境アセスメント(EIR)の草案を発表する。
 市は現在までに同ビルの活用法として、①耐久補強と修復工事を施し既存ビル再活用②一部解体改築③完全解体新築―の3案を提案。②案では現在27万5000平方フィートのビルを50万平方フィートまで増築し、500台の駐車場を改築、③案では75万から100万平方フィートのビルを新築し、750台から1000台の駐車場の建設を予定している。
 会場には、小東京周辺の事業主や関係者らが集まり、市の詳しい説明を受けるとともに、各自意見を述べた。
 小東京協議会の岡本雅夫議長は、構造的、デザイン的に小東京とのつながりをもってほしいと強調。現在、ジャッジ・アイソ通りとテンプル通りの角にある俗称ティンカートイ駐車場からMOCA、1街北側の店舗裏にあるスペースに公園(アートパーク)を建設する案が上がっており、「アートパーク、トリウミプラザ、パーカーセンターの連携を」と訴えた。
 
事業の説明をするロサンゼルス公共事業局のマームッド・カリムザデ主任建築士
 50年代に市が土地を買収するまで、同地には多くの日系商店が存在した。同地で祖父母が商店を営んでいたという小東京歴史保存協会のマイク・オカムラさんは、「再開発によって小東京は活性化しており若者も増えた。彼らも利用できる施設があれば」と意見を述べた。
 公共事業局のマームッド・カリムザデ主任建築士は、「②案や③案の詳細はこれから決めていくため、この時点での市民の意見は重要」と述べ、「皆さんが同地に望むものを知らせて」と話した。
 市は6月9日まで一般意見を集め、それらの意見をもとに3案を調査。半年後にEIRの草案を発表し、公聴会を開く予定。意見の送付先は―
 
 
 
 Mahmood Karimzadeh, AIA
 Principal Architect
 City of Los Angeles
 Public Works, Bureau of Engineering
 Archtectural Division, Municipal Facilities Program
 1149 S. Broadway, Suite 800
 Los Angeles, CA 90015-2213
 またはメールで―
 oldparkercentereir@lacity.org
 ホームページは―
 http://eng.lacity.org/projects/opc/
【中村良子、写真も】

Leave a comment

Your email address will not be published. Required fields are marked *