米澤会長は二世週祭で行われるLA七夕祭りの発起人。同県が誇る七夕祭りをロサンゼルスに広め、毎年飾られるおよそ200体の七夕飾りは小東京を鮮やかに彩り、早くも二世週祭を代表するメーンイベントとなった。
同県人会から今年は計15体を出品する予定で、ピクニックでは今年作成されたこけし2体とドラゴン、ピカチュウの計4体の七夕飾りが初お目見えした。
「七夕祭りが始まって以来、同県人会のピクニックでは七夕飾りが披露されるようになり、以前よりも活気が増してきた」。両親が宮城県出身で、戦前から同県人会のメンバーだという鈴木敦さんはこう振り返る。
着物のモチーフがついた遠刈田地方と、菊の模様がついた作並温泉の2つの地域のこけしを作成した宣子・クリスチャンセンさんは、「こけしは東北地方の伝統工芸品。中でも宮城県には多くの温泉地があり、その地によって表情や柄が違う。2体にはその特徴を表現した」と作品への思いを語る。
ピカチュウは米澤会長の妻・純子さんが作成。ピカチュウが大好きだという孫からの強い要望に応えて作られた作品は、表情も本物そっくり。参加した子どもたちから早くも人気を得ていた。
龍の飾りは米澤会長自身が作成。今年の干支であると同時に、「『昇り龍』のように、一日も早く被災地が復興してほしい」との願いを込め、故郷にエールを贈る気持ちで作成した。
同会長は震災発生時からこれまで、県と頻繁に連絡を取り合い、被災状況などを随時確認してきた。この日も「宮城県では被災者の集団移転に多くの人が賛成しているが、反対の意見も出ている」との現状報告を行い、今後も継続的な支援をしていくことを会員に呼び掛けた。
会員が持ち寄った料理や出来立てのバーベキューで空腹を満たした後は、待ちに待ったゲーム大会。子供の参加が多い同県人会のピクニックでは、ドーナツ食い競争やしゃもじでボール運び、スイカ割り、ボール送り競争、綱引きなど多数のゲームを企画。子供だけでなく大人も一緒に参加し、老若男女みなが交流を深めたピクニックとなった。【吉田純子、写真も】