夕日が沈む頃になると、待ちに待った盆踊りが始まった。法被・浴衣姿の参加者が、櫓を取り囲み会場をぎっしりと埋めた。幾重にも輪を作り音頭に合わせて踊り、祭りは最高潮に達した。
今年で54回目を迎えた禅宗寺の盆祭り実行委員長は、スニール・バナカーさん。インド系で2年前に禅の瞑想を体験してから、寺に通うようになったという。インターネットなど最新技術が発達したとしても、禅が哲学を持ち心のよりどころになることを強調する。自身3度目の盆踊りについて「違った人種と宗教、性別、年
盆踊りでは、今年も櫓に上って太鼓と鉦を打ち鳴らした西本願寺・安孫子洋輪番。2日間を振り返り「とてもよかった。先祖を弔う本来のお盆の意味を理解する人が増えている」と指摘。「特にLA地区の仏教の寺院に来て育った青少年が多く見られて、今の自分がいるのは、先祖や両親、友人のお陰であることを彼らは認識している。頼もしい」と評価した。多くの奉仕に対しては「ただただ、『サンキュー』『サンキュー』とばかり言っていた。祭りが済んだ次の日には、(会場の境内を)元の状態にきれいにしてくれ、すごかった」と謝意を表した。【永田潤、写真も】