月に何度か「博多ラーメンが食べたいよー」と欲求不満が爆発する。麺ならなんでもいいが特にラーメン(場末のラーメンだともっといい)が食べたい。
最近当地でもトンコツ、九州、博多などという名前でトンコツベースのラーメンが食べられる。
本当に豚骨でとっているところも増えてきたが、あまりにも手を加え過ぎて昔ながらのトンコツとは違うかなという気がするが…。
40年前に福岡を出るまではラーメンスープは豚骨ベースだと思っていた。屋台やラーメン屋さんに入った時のあの独特の臭みは僕らにとっては食欲をそそるが、なれない人にはちょっときついかもしれない。
麺もしっかり練ってあるから細麺でも歯ごたえはシコシコしている。
聞きかじりだが、通称博多ラーメンはもともと「ラーメン長浜屋」が元祖といわれ、長浜(港湾地区)の肉体労働者向けだったとか。店に入るなり麺の固さを指定。もともと気が荒い上に腹が減っているからもっと気が荒い。ぐずぐずしてるとおこられる。で、注文を受けてからすぐに出せるよう茹で上がりは早いがのびにくい細麺で、充実感のある豚骨スープが評判になって広がったという。替え玉もこのあたりが原点らしい。
というわけで、僕の中にある博多ラーメンは、本来上品さが売りではないし上品さも求めてはいない。豚骨は弱火でじっくり等と言っていてはコクが出ない。中火でコトコト、水分補給しながら炊いて(強火で長時間炊くとニカワくさくなる。たまに有ります)おいしいダシがとれるようにしたら、あのこってり(後味はサッパリ)スープになったとか。
日本の友人が時々「マルタイの棒ラーメン」を送ってくれる。乾めんだが結構美味しい。そんなインスタントに敗けないようにお店の人にもがんばってもらわねば。
ああ、それにしても最近はコレステロールと血圧と血糖値の上昇でこってりラーメンはお預け。かわりにお蕎麦にしているが物足りない。で、冒頭に戻ることになる。【徳永憲治】