総合司会は平山裕子さんが、紅組を佐伯和代さん、白組は西タックさんがそれぞれ司会を務めた。両軍司会者は、味方をべた褒めし、敵軍には冗談交じりにこき下ろす応酬で、笑いを誘いながら場を盛り上げた。
各組15人の出場者が紅白交互に登場し、日頃鍛えた自慢ののどと、歌に合わせた振りで大観衆を魅了。熱戦を繰り広げ、大きな拍手を浴びた。手作りの舞台セットも本格的だ。「迎春」や「2013」、大きな鳥を描いた背景画、門松、電飾、紙吹雪を駆使し、華やかな舞台を作り上げた。各組の応援合戦は、笑いの渦を巻き起こし、趣向を凝らした演出で両チームが寸劇やダンスを演じ、勝利を目指す自軍を後押しした。
前半戦を終えた途中審査では、92―76の大差で白組がリード。客席の評価も8人の審査員の集計と同様に白組が優勢と見られた。
審査員の矢野アケミさん(前全米日系人博物館館長)は、日本語の歌詞は分からないというが「心が十分伝わってきた。演歌が多くて、とても懐かしく感じ、ノスタルジックな気分になれてよかった」と述べた。沖田委員長は、すべてのスタッフに敬意を表し「1年がかりで、準備に取りかかってくれ頭が下がる。お客さんを喜ばせて、すばらしい歌合戦を成功させてくれた」とたたえた。
歌合戦の収益で購入された送迎バンは、西本願寺から小東京タワーズ、東京ビラ、ボイルハイツの敬老引退者ホームを巡回し、高齢者を乗せ走り回る。【永田潤、写真も】