父の引退後は社長に就任。同事務所は83年にデロイト・トウシュ・トーマツ会計事務所に合併・吸収され、同氏は南カリフォルニア支社国際部門を任され、数々の大手日本企業の米国進出と日系アメリカ人経営企業の成功に寄与した。
また在米日系人リーダーシップ招聘プログラムなど、人と人との交流や、ビジネス、外交、教育といったさまざまな分野を対象とする各種プログラムの実施にも携わる。
東日本大震災後の2012年にはアイリーン・ヒラノ・イノウエ米日カウンシル会長とルース駐日大使と共に、「トモダチ・イニシアティブ」を立ち上げ、日本の復興を支援する活動を開始。長期にわたり日米間の文化的・経済的結び付きを強化し、友好を深め、両国の将来の世代に投資するため、各交流プログラムの企画運営に尽力している。
長年の友人で「トモダチ・イニシアティブ」をともに運営するアイリーン・ヒラノ・イノウエ氏は「日米文化会館理事長や敬老シニア・ヘルスケア理事、全米日系人博物館理事などの役職を歴任し、日系社会の発展に貢献してきた」と同氏の功績を振り返り、今後のさらなる活躍を期待した。
受章を受けイイノ氏は、これまでビジネスや政治、経済などの分野で日米関係の発展に尽力してきたジョージ・アラタニ氏やダニエル・イノウエ上院議員ら先人に感謝の気持ちを述べるとともに、「今後も両国間の関係の向上、そしてこれからリーダーとなる世代の人材育成にも力を入れ、社会に貢献していきたい」と述べ、受章の栄誉を心から喜んだ。【吉田純子、写真も】