受賞スピーチで「夢に向かって全力で取り組めば必ずチャンスはつかめる」と語ったジョン・チュウ監督
 アジア系米国人で構成される劇団「イースト・ウエスト・プレイヤーズ」が22日、ヒルトン・ユニバーサルシティーで、優れた構想力をたたえるビジョナリー賞の授賞式を催した。活動資金集めのオークションも行われ、映画、テレビなどショービジネス界やアジア系コミュニティーの代表者らおよそ600人が参加。アジア系のエンターテインメント界でのさらなる活躍を願った。
新人賞を受賞したスティーブン・ヤン
 授賞式は今年47回目を迎え、毎年、目覚ましい活躍を遂げた個人、またはグループに新人賞とビジョナリー賞が贈られる。
 今年新人賞を受賞したのは、韓国出身の米国人俳優スティーブン・ヤン。ケーブルテレビチャネルAMCで放送されている「ウォーキング・デッド」に出演中で、同作品は世界120カ国、33言語で放送されている。
 ヤンは、「時代は変わった。今こうしてわれわれが活躍できるのは過去のアジア系俳優たちの努力があったから。この場をかりて彼らに感謝したい」と述べ、今後ますますアジア系俳優たちの活躍の場が増えることを願った。
 ビジョナリー賞を受賞したのはコメディーグループ「コールド・トウフ」、動画投稿サイトYou Tubeのコメディー部門で登録数1位の台湾系コメディアンのケビン・ウー、ブルース・ウィリス主演のアクション映画「GIジョー・バック2リベンジ」のジョン・チュウ監督。
 「コールド・トウフ」を代表しヘレン・オオタは「テレビでも多くのアジア系俳優が出演できるようになったのは先人たちのおかげ。今後もアジア系コミュニティーの一員として活動の幅を広げていきたい」と抱負を述べた。
 ジョン・チュウ監督は、移民として苦労しながらも北カリフォルニアでレストランを経営する両親から「やりたいことを見つけ、目標に向かって一生懸命取り組めばいつか夢は叶えられる。それがアメリカだ」と幼い頃から教えられてきたという。「今日、両親の教えが本当だったと実感している。チャンスをつかめる場所、それがアメリカでありハリウッドです」と語り、会場から温かい拍手が送られた。
 同劇団はこれからの世代の人材育成にも力をいれており、同イベントへの寄付は若手アーティストの教育プログラムにも使われる。【吉田純子、写真も】

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