高校を卒業し祝い金を贈呈された(左から)オオハラさん、ミズシマさん、マエハラさんと西元会長
 南加で活動しともに100年を超える歴史を持つ九州の2県人会、鹿児島(西元美代子会長)と、福岡(宗伸之会長)が21日、ブエナパーク市のジョージ・ベリスパークでそれぞれ、夏の恒例行事のピクニックを開催した。あいにくの曇り空だったが、涼しい気候の中、会員同士親睦を深めた。【吉田純子、写真も】

鹿児島県人会
日本舞踊やゲームで交流
高校卒業に祝い金贈呈

 南加鹿児島県人会は同婦人会、青壮年部、ヘリテージクラブと合同で、同公園の東側でピクニックを開催した。およそ180人が集まる中、今年高校を卒業した会員への祝い金の贈呈式が行われ、日本舞踊や民謡、ゲーム大会などを楽しみ会員同士交流を深めた。
 西元会長は「今日は美味しいバーベキューのほか、エンターテインメントも盛りだくさんのプログラムになっています。思いきり楽しんで下さい」とあいさつしピクニックはスタートした。

80歳以上のシニアが参加した宝拾い
 同県人会は鹿児島ファウンデーションをもち、同県でのホームステイ体験や高校卒業生に祝い金を授与するプログラムを設けている。
 ホームステイ体験プログラムは鹿児島国際交流協会と地元ボランティアの協力を得て昨年から始まり、中・高・大学を卒業した会員であれば誰でも応募できる。
 今年選ばれたのは、ジェニファー・ナカマさん(13)とクラーク・ウエムラさん(25)の2人。鹿児島県に3週間滞在中、参加者は現地の日本人宅でホームステイをし、県庁への表敬訪問や市内観光、温泉旅行などを楽しみながら、自分たちのルーツを知る。
 また高校を卒業した会員には祝い金を授与。今年の受領者はジェシカ・アダチさん、カイリー・ミズシマさん、ネイサン・オオカワヒラさん、ケイトリン・ナカマさん、リチャード・スワさん、ライアン・オオハラさん、ジェイ・マエハラさんの7人でそれぞれ250ドルを受け取った。
 祝い金受領者のマエハラさんはUCマーセド校に進学予定で「これから寮に入るので、その費用に充てたいです」と語り、温かな支援を喜んだ。
 昼食の後の余興では日本民謡や舞踊などが披露されたほか、ゲーム大会が行われ、宝拾いや水風船投げなどが催され、子どもからシニアまでみなが参加し、楽しい午後のひと時を過ごしていた。

福岡県人会
運動会や太鼓演奏で親睦
14人の若者に奨学金授与

 南加福岡県人会は同婦人会、福岡青壮年会と3団体合同で同公園の西側でピクニックを開催した。およそ200人が集まる中、奨学金の授与式や運動会、太鼓演奏などが行われ、会員家族が持参した自慢の食事に舌鼓を打ちながら親睦を深めた。

宗会長(右端)から奨学金を受け取った受領者たち
 宗会長は「婦人会、青壮年会、そして会員みなさんの協力のもと毎年ピクニックが開催できます。美味しい食事とともに楽しんで下さい」とあいさつ。
 テーブルには博多名物の明太子や郷土料理の「がめ煮(筑前煮)」など色とりどりのごちそうが並び、会員たちの食欲をそそる。
 同県人会では毎年奨学金の授与式を行っており、今年は例年より多い14人の高校卒業生が奨学金を受け取った。受領者たちはそれぞれ、進学先や専攻、そして将来の夢を語り、会員からのサポートに感謝の言葉を述べた。
 昼食の後はエンターテインメントで日本民謡やカラオケ、運動会などで盛り上がり、太鼓グループ「鼓玄会」の演奏が披露された。会員も参加し、太鼓の打ち方を習い、その力強い音色に圧倒されているようだった。
 今年の奨学金の受領者と進学予定校は以下の通り。(敬称略)
 サラ・カランザさん(UCLA)、ブリトニー・チンさん(UCサンディエゴ校)、エリック・ダパートさん(CSUフラトン校)、ミドリ・ヒープボールドウィンさん(パサデナ市立大)、ユミコ・イノウエさん(サンフランシスコ州立大)、ジェイ・ミヤザトさん(UCデービス校)、ダニエル・オオタさん(パシフィック大学)、ハナ・オオツカさん(エルカミノ・カレッジ)、ペイジ・プリーンさん(CSUサクラメント校)、ビクトリア・ポーターさん(オレゴン工科大)、エミリー・タケウチさん(UCバークレー校)、エリン・テラモトさん(UCサンディエゴ校)、ローレン・ウチヤマさん(UCデービス校)、キース・ユゲさん(UCバークレー校) 

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