南加鳥取クラブ(渡邊繁雄会長)は7月28日、ラパルマ市で53回目となるサマーピクニックを盛大に催した。晴天に恵まれた会場には、会員やその親族をはじめ、日系団体の代表者ら来賓など約150人が集まり、親睦を深めた。
同クラブのピクニックは、婦人会メンバーによる心のこもった豪勢な手料理が有名。前菜からメイン、デザートと、和洋折衷のフルコースで、50種類近くが長テーブルに並んだ。
中でも、もち米にしいたけ、チキン、貝、ごぼうなどが入った鳥取名物の「チキンおこわ」は人気で、作る人によって味付けが微妙に違うため、「食べくらべ」を楽しむ参加者もいるほどで、50種近くの料理は数時間で「完売」となった。
また、戦後収容所から戻ってすぐに購入した年季の入ったかき氷機で作ったかき氷にも列ができた。機械を操作するのは、50年前に渡米した矢倉収さん。矢倉さんの叔父、父親から受け継いで以来、同ピクニックで毎年かき氷を担当している。矢倉さんは、「鳥取クラブのピクニックが続く限り、毎年この機械でかき氷を作り続ける」と意欲的に話した。
会場ではまた、今年80歳を迎えた会員5人に敬老の記念品が贈呈された。
食後は、カラオケ大会や子どもたちのミニ運動会、またラッフル抽選会が行われるとともに、カラフルな傘を優雅に回して踊る鳥取名物の傘踊り、「しゃんしゃん踊り」と「来なんせ節」の二曲がメンバーらにより披露された。最後は、参加者全員による炭坑節で今年のピクニックの幕を閉じた。
渡邊会長は、今年は例年に比べ子どもの参加者が少し少なかったことを悔やんだが、婦人会メンバーによる豪勢な手料理に舌鼓を打ち、会員らの親睦が深まったことを喜んだ。
【中村良子、写真も】
