「ゲートボール」と聞くと高齢者のスポーツと思われがちだが、最近日本では小学校の授業にも取り入れられるなど、老若男女に楽しまれている。そんな中、26年の歴史を誇る「南加ゲートボール協会」(当山勝正会長)は、かつてアメリカでも活発だったゲートボールを再び普及させようと、年代、国籍にかかわらず、多くの人にその素晴らしさを知ってもらいたいと呼びかけている。
ゲートボールは1947年、ヨーロッパの伝統的な競技「クロッケー」を参考に北海道在住の鈴木和伸さんが子ども向けに発案。しかし運動量が少なくて済むことから高齢者を中心に急速に普及し、84年には日本ゲートボール連合が設立された。
その後、アジア、南米、北米にも広まり、翌85年に世界ゲートボール連合が発足。現在は15カ国が加盟し、4年に1度、世界大会が催されている。
米国には南加とハワイの2協会あり、南加ゲートボール協会は87年に大角武さんが発足させて以来、最大で300人の会員を抱えるまでに成長した。ハワイチームを含めた国内大会はもちろん、世界大会にも積極的に参加していたが、最近は会員の高齢化などにより人数が激減している。
南加ゲートボール協会の当山会長は、「ゲートボールは戦略が大切なので、頭の運動にもなる上、1試合中に700歩以上歩くので健康的なスポーツ」とアピール。また、「一見シンプルに見える競技だが意外と奥が深い」といい、何年続けても飽きがこないと、その魅力を語る。
同協会には現在10人の会員がおり、日本語、英語、スペイン語で毎週日曜日午前10時から夕方まで練習をしている。場所は、第一日曜日がボイルハイツにある敬老引退者ホームのコート(325 S. Boyle Ave.)で、またそれ以外の日曜日はコビナのケイビー公園(815 N. Barranca Ave.)。
当山さんは、「先輩方が築き上げ米国内に広めてくれたゲートボールを終わらせたくない。まずはゲートボールという競技を知ってほしい」とし、興味のある人や学校、シニアセンターなどへ出向いて指導にあたることも可能だという。興味のある人は当山さんまで、電話323・731・0699。メールは―
katsu44to@gmail.com
【中村良子、写真も】