カリフォルニア州のジェリー・ブラウン知事は7日、市民権のない合法移民も陪審員に選ばれる権利を認める法案に拒否権を発動した。知事が署名した場合、全米で初となる動きだったが、「陪審員は、選挙権同様に市民の権利であり責任だ」とし、認めなかった。
 ブラウン知事は3日に、不法移民にも運転免許の交付を認める法案AB60に署名したばかりだったが、陪審員制度に関しては、市民と非市民との間に一線を画した。
 同案(AB1401)を提案したのは、ボブ・ウィエコウスキ議員(民主・フレモント)で、合法移民に米国社会とのかかわりをもつ機会を与えるだけでなく、陪審員を務められる十分な適任者を確保すると、その正当性を訴えていた。
 一方、共和党議員をはじめとする反対派は、それぞれの国によって有罪、無罪、法の手続きなどに違いがあることを指摘し、「非市民を陪審員として採用することで、わが国の司法制度の誠実性が脅かされる可能性がある」「人々が公正な裁判を受けられなくなる可能性がある」として反対していた。

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