キッチン用品や食器類など幅広い商品がディスプレイされた広い店内
キッチン用品や食器類など幅広い商品がディスプレイされた広い店内
 無印良品を米国で展開する「MUJI U.S.A LIMITED (生明弘好社長)」が14日、ハリウッドの観光名所チャイニーズ・シアターに近い商業施設、ギャラクシー・ショッピングセンター内に米国旗艦店をオープンした。米国内で最大の793平方メートルの売り場面積を誇り、米国店舗では初のスナック菓子や紅茶などの食品も取り揃え、立地を生かした集客を期待している。
 「世代や人種を問わず商品を使ってもらいたい」と語る生明社長

「世代や人種を問わず商品を使ってもらいたい」と語る生明社長
 同社は2007年にニューヨークに米国1号店をオープン。現在米国では7店舗を展開し、西海岸ではサンフランシスコのSOMA地区、サンノゼのダウンタウンに続き同店が3店舗目となる。
 ニューヨークに次いで全米第2の都市ロサンゼルスは西海岸のハブ。サンディエゴまで入れるとニューヨークよりもさらに大きなマーケットになると、早くからロサンゼルスへの出店は候補になっていたという。
 その中でもハリウッドは交通の便も良く、半径8キロに100万人が住んでいる好立地。観光地でもあるため、地元の人々だけでなく、世界各地からの観光客にも足を運んでもらいたいとの狙いもある。
 ナイトクラブの跡地だったという広い店内には、衣料品のほか、食器やキッチン用品、文房具、掃除・洗濯用品、洗面用品、収納用品、家具、インテリア用品、寝具など、機能性にすぐれた商品が豊富に取り揃う。
 オーガニック素材を用い、着心地がよく実用性に優れたデザインを追求した洋服ブランド「MUJI Labo」や、生活に根付き、長く使われてきた日用品を世界各地で探し出し、独自にアレンジして提案する「Found MUJI」など、日本の大型店舗でのみ扱われてきた商品も、今の無印の世界観を伝えたいとの思いから同店舗では取り揃えている。
 価格設定は日本より1・3から1・5倍高くなっており、いかに日本の価格に近づけていくかが米国で成功するためのもっとも重要な要素であるという。
日本らしい日用品を取り揃えた「Found MUJI」の商品
日本らしい日用品を取り揃えた「Found MUJI」の商品
  同社の客層は10代前半から70代前半までと幅広い。ニューヨークの米国1号店の立ち上げから米国での店舗展開に携わってきた生明社長は、ニューヨーク店のオープニングの際、機能性に優れたトイレブラシが60代の米国人の客から非常に喜ばれたという。「こうした日用品は米国では安くてもあまり使い心地のよくないものが多い。同社は日用品を中心に今まで米国ではなかった商品を数多く揃えている」と力を込める。「世代、人種を問わず、米国の人々の中に溶け込んでいきたい」と意気込みを語った。
 今後も南加地区での店舗拡大を考えており、来年の上期(5月から6月)にはサンタモニカにも出店を予定している。【吉田純子、写真も】

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