新年の乾杯をする参加者(中央が宗会長、右隣が福岡県SF事務所所長の金堀宏宣さん)
新年の乾杯をする参加者(中央が宗会長、右隣が福岡県SF事務所所長の金堀宏宣さん)
 南加福岡県人会は2日、モンテベロのクワイエットキャノンで今年度総会と新年祝賀会を開き、2年目となる宗伸之会長と役員の留任が満場一致で決定した。参加者101人が、福岡の地酒で乾杯し、福岡民謡の炭坑節を輪になって踊るなどし、郷土色豊かな演出で、新年の門出を盛大に祝った。
新年のあいさつを述べる宗会長
新年のあいさつを述べる宗会長
 来賓で福岡県サンフランシスコ事務所所長の金堀宏宣さんが祝辞を述べた。同事務所は、県の中小企業の北米進出を支援するとともに、米企業の県への誘致も行っており、会員に向け「福岡からアメリカ進出を目指す企業と県民にとって、たいへん心強い存在になる」と期待を寄せた。婦人会の柳瀬律子、青壮年会の大塚佳之助、県人会の宗各会長があいさつに立ち、「三位一体」となって活動することを確認し、協力を求めた。
 宗会長は、役員とともに全力で運営に臨む意欲を示した。昨年10月に福岡で開催され、世界9カ国から21県人会が集結した海外福岡県人会世界大会について報告し、南加からは26人が参加して同郷人と交流を深めた。知事からは「海外での県民の活躍に感銘を受ける」と激励を受けたとし、「次の2016年はメキシコ大会なので、みんなで行きましょう」と呼びかけた。会の運営面については、若者の入会勧誘に力を注ぐ考えを示した。福岡県が、県費留学生制度(1年間と2週間のホームステイ)を持ち、受け入れに積極的であることを紹介し、この長短両プログラムを有効に活用するために「みなさんの子ども、孫、おい、めいが参加するように誘って下さい」と協力を求めた。
 高齢者表彰(80、88、95、99歳)の9人に対し、小川洋県知事から贈られた祝状と記念品の贈呈式が席上、催された。来賓を交えた鏡開きをし、顧問の大谷明義さんが音頭をとり、祝杯を挙げた。
「絵日傘」を踊る会員の子弟の板屋里安菜さん
「絵日傘」を踊る会員の子弟の板屋里安菜さん
 第2式のエンターテインメントは、福岡系2世の坂東秀十美師の社中が日本舞踊を披露し、会員の子弟がステージでかわいらしく踊ったり、松前会は博多子守唄など郷土民謡を演奏、のど自慢のカラオケ、マジックショーで盛り上がった。締めは恒例の炭坑節。松前会の三味線と太鼓の音に合わせ、参加者が輪になって練り歩いた。炭坑節は福岡で生まれ日本全国に広まり、日系社会でも盆祭りなど多くの行事で採用されているが、やはり地元の民謡だけあって、会員は本領を発揮していた。
 県人会の活動は、新年会、ピクニック、敬老会、追悼法要、忘年会、月例ゴルフ大会を軸とし、青壮年会が花見、ワイナリーツアー、婦人会はラスベガス旅行、クリスマス会などと活発だ。宗会長は、新年会の参加者が100人を超えたことに「みんなの協力の表れ」と胸を張った。会の高齢化対策として、英語を話す若者を取り込む方針について「4世、5世、6世の時代なので、若い人の発想を取り入れたい」と意欲を示す。県費留学制度について「貴重な経験を積んで帰って来る。福岡が好きなので県人会に入れば役に立ってくれると思う」と重要性を唱え、「若い人にどうすれば入ってもらい、活動してもらえるかを考えたい」とし、英語のウエブサイトを立ち上げ、諸行事への参加を促す考えを示した。【永田潤、写真も】
太鼓と三味線の音に合わせ、輪になって福岡民謡・炭坑節を踊る参加者
太鼓と三味線の音に合わせ、輪になって福岡民謡・炭坑節を踊る参加者

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