月が大きく輝いた今月9日、全米女子サッカーリーグ(NWSL)「シアトル・レイン(Reign)FC」レギュラーシーズン最後のホームゲームに出かけた。
シアトル・レインには、「なでしこジャパン」メンバーとして2011年FIFA女子ワールドカップ優勝や翌年のロンドン・オリンピック銀メダルに貢献したINAC神戸レオネッサの川澄奈穂美選手が、今年3月から8月末までの期限付きで移籍。ゴール数はリーグ5位、アシスト数も8位と活躍を見せている。
この川澄選手を応援しようと、神戸市シアトル事務所、シアトル・神戸姉妹都市委員会など地元日系諸団体共催でジャパンナイトが催されたのだ。会場メモリアル・スタジアムは、「ナホ、ガンバレ」のサインボードを抱えた家族連れなど大勢が集って盛り上がっていた。
前半、お目当ての川澄選手はベンチに。試合も、対戦相手のワシントン・スピリットに1点を先取されてやきもきする。が、川澄選手は後半、これもベンチスタートのスタープレーヤー、キム・リトル選手(ゴール数・アシスト数はリーグ首位)と共に出場。小柄ながら敏捷な動きでボールを運び、応援席は大きく沸いた。
結局、リトル選手のゴールで、試合は1対1の引き分けに。シアトル・レインは、NWSL(全9チーム)首位でレギュラーシーズンを終え、24日からのプレーオフに臨むことになった。
川澄選手は試合後、応援メッセージを受け取ったり、ファンと一緒に写真に納まったりして、試合中の大声援に笑顔で応えていた。
続いて24日行われたNWSL準決勝でもシアトル・レインは2―1で勝利し、8月31日には、NWSLタイトル決定戦でFCカンサスシティと対戦する。
なお、女子サッカー・ワールドカップは、2015年にカナダ国内6都市で催され、日本はすでに出場が決まっている。川澄選手は再び日本代表「なでしこジャパン」のメンバーとして出場するだろう。リトル選手は英国代表か。
ワールドカップは6月6日エドモントンで開幕、決勝戦は7月5日にバンクーバーで。
女子サッカーが、ワールドカップが、急に身近になったジャパンナイトだった。【楠瀬明子】