新年のあいさつに立った三宅会長は、JBAが昨年ジェトロと共同で行った「南カリフォルニア日系企業実態調査」で、5割以上の企業が「前年より売上高が増えた」という、グッドニュースを披露。当地の魅力である「市場の大きさ」「安定した物流拠点」「基盤となる日系社会の存在」が、「会員各社の業績へ、明るい兆しをもたらしている」と力説した。その一方で、トヨタ自動車のテキサス州への本社移転を「中長期的に当地で事業運営を行うことへの懸念や、直面する諸課題に商工会として、どのように対処すべきかを考える契機になった」と意見を述べた。JBAが商工会であることを強調し「その使命の原点である各会員企業の事業改善・強化に努めたい」と決意を新たにした。
交歓会の前には、各日系企業とJBAが支援を受け、世話になる行政当局や統一学校区、地元諸団体の代表を招き、謝意を表するVIPレセプションを開き、約170人が参加した。祝辞では各来賓が、日系企業の雇用創出や地元経済の発展への寄与、奉仕活動による地域貢献など日系企業とJBAの活動を称賛した。また、JBAが招聘し、地元の教育者を日本視察に送るプログラム参加者が、訪日について報告を行った。一行は、新旧が融合する日本の文化に触れ、教育機関を訪問するなどし「JBAのおかげで、有意義な旅ができた」などと、感謝を伝えた。
三宅会長は、JBAの55年にわたる活動について「皆が集い、協力して、助け合ってきた。これだけは、全世界に誇れるもの」と胸を張り、「今後も団結を強めながら日本の良さを伝えていきたい」と抱負を述べた。景気の動向については、輸出産業が多い日系企業にとって、円安の為替状況と好調の米経済を理由に挙げ「追い風が吹いている」と語った。【永田潤、写真も】