カリフォルニア州のジェリー・ブラウン知事が深刻な同州の水不足を受け昨年1月、緊急事態を宣言し州民に生活水の使用を自主的に20パーセント抑えるよう呼び掛けてから約1年、加州全体で22・2パーセントの節水が達成できたことが加州水資源関連当局の調査で明らかになった。目標としていた20パーセントを上回ったのは、7カ月前に節水状況の調査を開始して以来初めて。

 調査結果によると昨年12月、加州では前年同月比で22・2パーセントの節水を達成。8月の時点では前年同月比で11・5パーセントだった。
 加州でもっとも人口の多いロサンゼルスでは昨年12月、前年同月比で23・2パーセントの節水を実現した。
 南加地区の住民が利用している18の水道事業局の統計をまとめると、これらの管轄区では1日1人あたりの水道水使用量は60ガロン以下だということも分かった。
 ロサンゼルス水道電気局(LADWP)の利用者は昨年12月、20・9パーセント節水し、1日の1人あたりの水道水使用量は62ガロン。加州州民全体の水道水使用量の平均は1人あたり1日67ガロンだった。1人あたり1日140ガロンだった昨年6月と比べると大幅に少なくなったことが分かる。
 節水状況の調査を開始した昨年夏から約7カ月間で加州州民は1340億ガロン以上の水を節水した。この量は約180万人の年間水道水使用量に匹敵する。
 しかし依然加州の水不足は深刻だ。カリフォルニア州の水源の約3分の1を賄っているシエラネバダ山脈の雪塊氷原は、平均より75%水が少ない。また先月1月のサンフランシスコの雨量はゼロ。通常冬に雨期を迎える加州で1月に1度も雨が降らなかったのは非常にまれ。サンフランシスコでは165年ぶりの記録となった。
 昨年7月からは芝生の水まきや洗車をしたら500ドル(約5万円)の罰金を科す措置が加州各地の自治体でとられた。
 加州が干ばつに悩まされてから今年で4年目に突入した。深刻な渇水対策には節水がもっとも適切な措置であると訴えるブラウン知事は「加州の干ばつ問題は終わった訳ではない。今後も引き続き州民には節水を呼び掛けていきたい」とした。

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