会長に就任して2年目を迎えたラーセン美奈子氏(竹嶺会所属)は、これまでボイルハイツにある敬老引退者ホームをはじめ、日系コミュニティーのイベントにボランティアとして参加し、民謡や民舞を披露してきた。「今後は子どもたちにも日本民謡を歌う楽しさを教え、民舞を披露する機会を増やしていきたい」と力を込めた。
日本の伝統文化が南加地区でこうして継承されてきているのは「日系コミュニティーに携わってきた先人たちの努力が実っている。私たちの世代でなくしてしまってはいけない」と語る。
また日本語を話さない若い世代がせっかく興味をもってくれても、日本語でしか教えられないシステムではせっかくの機会を逃してしまうことになる。「英語でも教えられるよう移行していかなければならない時代を迎えていると思う」と話した。
来賓として出席した南加日系商工会議所の青木義男会頭、南加県人会協議会の小林正三会長がそれぞれ祝辞を述べた。舞踊や民謡など日本文化への理解と継承に励む学生への奨学金制度を導入している南加県人会協議会の小林会長は、若い世代にも日本の民謡、民舞を継承し、南加地区で絶やすことなく伝えていくことの重要性を訴え、同協会のこれまでの活動をたたえた。
9月13日にはトーレンスのジェームズ・アームストロング劇場で「秋の民謡・民舞ショー」を開催する予定になっている。昨年は9月7日に予定していたが県人会協議会の創立50周年記念式典と重なってしまったため、開催中止となっていた。今年は1年のブランクを経てメンバーたちが自慢の歌声と民舞を披露する。【吉田純子、写真も】