昨年のカリフォルニア州での西ナイル熱による死者数が、加州公衆衛生局が調査を開始した2003年以降、もっとも多かったことが同局の調べで明らかになった。

 2014年に西ナイル熱に感染し、死亡した人の数は31人。検査で陽性反応が出た人は加州全体で801人。もっとも多かったのがオレンジ郡で263人だった。
 陽性反応がもっとも多かったのは04年の880人。
 西ナイル熱の感染者、死亡者数の増加は、加州で深刻化する干ばつの影響が大きいとされている。同局のカレン・スミス医師は、「干ばつ時は、ウイルスを媒介する蚊や鳥が限られた水源に集中して水分補給するため、1匹でも感染した蚊や鳥がいた場合は、感染がさらに拡大する傾向がある」と話す。
 西ナイル熱は、ウイルスに感染している蚊に人や動物が刺されることで感染する。症状はインフルエンザと似ており、発熱や吐き気、湿疹などの症状が出る。
 死に至る危険性は低いとされているが、ごくまれに感染者の1%未満が脳炎や髄膜炎などを引き起こすことがある。
 同局によると、西ナイル熱の流行は天候や各地域の蚊や鳥の発生状況などに応じて変化するため、毎年その年の流行を予測することは難しいという。
 住民にはプールの水を溜めたままにせず、キャンプなど屋外でのアクティビティーを楽しむ際は、長袖の衣服を着て蚊に刺されるのを防ぐ対策をとるよう呼び掛けている。

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