パサデナ市のハンティントン・メモリアル病院は19日、患者が十二指腸内視鏡を介し、抗生物質に耐性をもつ細菌「スーパーバグ」に感染したと発表した。

 問題が発覚したのは今年6月。患者3人の感染が確認された。
 感染した患者は、日本の電子機器メーカー「オリンパス」の米子会社が製造した内視鏡を使った治療を受けており、現在病院では感染源の特定を急いでいる。
 内視鏡を介したスーパーバグ感染は今年2月、ウエストウッドにあるロナルド・レーガンUCLA医療センターと、3月にはシーダース・サイナイ病院でも発生している。
 ロナルド・レーガンUCLA医療センターでは患者7人が感染し、うち2人が死亡、179人に感染の疑いがもたれた。シーダース・サイナイ病院では患者4人が感染、71人が細菌にさらされた可能性があると発表された。どちらも今回と同様、オリンパス社製の内視鏡が使用されており、その複雑な構造から、細部に至るまで十分に殺菌できていなかった可能性が指摘されている。
 こうした事態を受け、食品医薬品局(FDA)は12日、スーパーバグ感染との関連が指摘されている日本の内視鏡製造メーカーのオリンパス、HOYA、富士フイルムホールディングスの3社に警告書を送った。FDAは3社に対し、製品設計に関する不備を指摘するとともに、適切な感染報告を怠ったとして、15営業日以内に再発防止策の提出を求めている。
 遺族からはオリンパスに対して損害賠償を求める訴訟も起きている。

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