体と脳の老化を防ぐにはオリーブオイルとココナツがいいという話は何度か耳にしたことがある。
オリーブオイルやココナツが心筋梗塞や狭心症といった心血管障害リスクを削減するという話だ。
そのことを科学的に立証するデータが最近出ている。
「Neurology」という米医学誌の最新号が、「コロンビア大学の研究チームが地中海料理を食べれば食べるほど脳の老化現象をスローダウンさせることを立証した」と報じている。
同大学研究チームは、684人の高齢者をAとBの二つのグループに分け、グループAには、野菜、魚介類、オリーブオイルを使った地中海料理を一定期間、継続して食べさせた。グループBには地中海料理を一切食べさせなかった。
グループBの脳細胞の萎縮度はグループAに比べ、極めて高いという結果が出た。その差は高齢者の脳細胞が5年間に委縮する数値に匹敵するという。
研究実験を行ったコロンビア大学のヤン・グ博士は、「乳製品や魚介類をたっぷり使った地中海料理はこのほかにも心臓病や乳がんを防ぐ効果がありそうだ」とも述べている。
となると、地中海料理は「万能薬」ということになる。
健康を保つポイントは毎日食べる食事。「ヨーグルトやチーズ、納豆などの発酵食品がいい」「カルシウムをとるべきだ」「塩分をとらずに薄味になれろ」など専門家のアドバイスはいろいろある。
しかしやはり食べるものは美味しくないといけない。
となれば、むき海老、ホタテ貝柱、スモークサーモンを生クリームで炒めた地中海風シーフッドリゾットなどは美味しくて健康にいい。まさに一石二鳥だ。
【高濱 賛】