会長は、県人会が県庁と密に連絡を取り合っていることを強調し、県の農林水産担当者から聞いた特産品について紹介した。鹿児島では、全国一の生産を誇る養殖うなぎなど水産業が伸びているほか、お茶の生産量は横綱の静岡県を抜く勢いで、日本一は間近だという。「スターバックスのグリーンティーは、鹿児島産を使用している」と胸を張りながら「たまにはコーヒーをやめて健康的なグリーンティーを飲んで県産品を消費してほしい」と、冗談交じりに語った。
県の担当者からは、物産品の増加の理由について「湧き水など自然に恵まれているから」と説明を受けたという。会長はさらに「鹿児島県人が、自然と人を思いやる優しい気持ちがあるから物産品が伸びている」と持論を述べ「みなさんも県民の気質を持っている。その清らかな気持ちを受け継いで、県人会を盛り上げてほしい」と呼びかけた。
川口吉則顧問の発声で祝杯を挙げ、夕食をともにした。余興では、カラオケでのど自慢の会員が熱唱。100歳の誕生日を大合唱で祝ってもらった内村大道さんは、故郷をしのび作詞、作曲した歌をきれいな声で披露し大きな拍手を浴びた。県人会員で構成する「カルカンコーラス」もまた元気よく合唱。ドアプライズの抽選会は、会員から寄付を受けた多くの賞品が当り盛り上がった。
年間を通して活動する鹿児島県人会は、新年会を皮切りに、バレーボール、ゴルフ大会などで親睦を深めている。人材育成にも力を注いでおり、県人会と連携する鹿児島ファンデーションは、県人会員の子弟を対象に奨学金授与と、夏休みに鹿児島に派遣する研修プログラムを行っている。ファンデーション会長の山口弘さんは「将来の指導者が、ここから生まれてほしい」と願う。研修プログラム参加者の同窓会設立を目指しており「同窓生が県人会に入会し、会が若返えればうれしい」と、活性化につなげる考えを示した。【永田潤、写真も】