合作映画を通し、日韓交流:上映会とレセプションで
合作映画を通し、日韓交流:上映会とレセプションで
 国際交流基金ロサンゼルス日本文化センター(原秀樹所長)は、日本がアジア3カ国と共同制作した映画4作品をそれぞれ紹介する「Japan in Asia Film Series」の第1弾として、日韓合作の「The Tenor Lirico Spinto(邦題—ザ・テノール 真実の物語)」の上映会を4月27日、同センターで催した。レセプションでは、参加者がコリア・ファウンデーションから提供された韓国料理を味わいながら談笑し交流を図った。

 上映前のあいさつで、原所長は日本と近隣アジア3カ国合作の映画上映について「ユニークで、他国の文化と社会を知ることができ、日本と他国との関係づくりにも役立つ」と強調した。コリアファウンデーション・ロサンゼルスのビョンコン・キム所長は、日韓合作の上映という国際交流基金とのコラボレーションを喜び「今夜のイベントは、文化交流を超越した日韓両国の明るい未来のための関係作りに寄与することを確信する」と述べた。

あいさつに立つコリア・ファウンデーションのキム所長
あいさつに立つコリア・ファウンデーションのキム所長
 堀之内秀久総領事によると、昨年12月の慰安婦問題に関する日韓合意以来、世界各地で両国の合同イベント開催の機運が高まっているという。「そういう中で、ここロサンゼルスで日韓合作の映画を上映してもらうのはありがたい」と述べ、当地の日韓交流については、日米文化会館が主催した正月の祝賀行事に韓国の芸術文化団体が参加した好例を挙げ「そういったコミュニティーの交流が、今後も続いてほしい」と願った。他のアジア諸国との映画を通じての友好関係については「とてもいいことで、どんどん交流を進めて、友だちの輪を広げればいい」と話した。
 原所長は、合作映画を紹介する理由について「日本と関係の深い国々であり、LAはまたアジア系市民が多いので、そういった人たちにより日本を身近に感じてもらいたかった」と説明。また、上映作品は日本語と英語に加え、アジア3カ国語が話されているとし「映画を通して語学を学習することは、とてもいいこと。日本語を学ぶきっかけになるとうれしい」と期待を込め、鑑賞を呼びかけている。
 韓国とのコラボレーションについて原所長は「文化交流だからこそ、こうしたイベントが簡単にできる。これを契機にますます力を入れたい」と意欲を示した。今後の二国間交流の発展については「互いにポップカルチャーが強いので、若い人と事業を進めることができればいい」と語った。
 4回シリーズの同イベントは、日本が韓国、シンガポール、タイ、中国のアジア各国と共同制作した各作品を紹介する。上映会は、アジアの中の日本の姿を米国人や当地在住のアジア諸国からの移民に紹介し、ともに楽しむことを趣旨とする。
 上映会の入場は無料で、参加は予約不要。問い合わせは、電話323・761・7510。【永田潤、写真も】
 ▽3作品の日時は次の通り。
5月11日(水)午後7時
 「Fly Me to Minami~恋するミナミ~」 
5月25日(水)午後7時
 「アリエル王子と監視人(Hand in the Glove)」 
6月8日(水)午後7時
 「黒四角(The Black Square)」 
上映前のレセプションで交流する参加者
上映前のレセプションで交流する参加者

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