来賓を代表したあいさつで、南加県人会協議会会長の森ジョージさんは、同県人会の歴史の長さについて「1910年に設立し、今年で106年になり、南加で5本の指に入る」と、1世紀以上にわたる会の継承を称賛した。会員の活躍は県人会内にとどまらないとし、コミュニティーへの貢献を紹介。先月、協議会が主催したチャリティーゴルフ大会では、多くの会員が運営に携わった上に、広島県人会がホールインワン賞をスポンサーするなど、多大な協力に謝意を表した。協議会協賛のLA七夕まつりと、協議会主催の演芸会への支援を求めながら、さらなる活躍に期待を寄せた。
会場には、ホットドッグや焼そば、とうもろこしを焼く香ばしい香りが漂い、食欲をそそった。暑い日は、やはりカキ氷が人気で、行列を作り各自が、あずきや抹茶、ミルクなどの好みの味を満喫していた。
炎天下で、暑さを吹き飛ばす活躍を見せたのが、次世代を担う子供たちだった。徒競走やボールリレー、リングリレー、空き缶釣りなどで、フィールドを一生懸命に駆け回り、声援を送ったおじいちゃん、おばあちゃんを喜ばせた。ご褒美のおもちゃを手にし、満面の笑みを浮かべていた。
協議会会長の森さんは「暑さの中で、カキ氷や、すいかなどを食べ、夏らしいピクニックだった。参加者が親睦を図り、ジャズバンドも他のピクニックとは違った雰囲気でよかった」と述べた。森さんによると、協議会が呼びかけた熊本地震の被災地救済の支援で、広島県人会はいち早く対応し、義援金2500ドルのチェックを贈ったという。さらに、会員個人からの寄付も多く、総額5000ドル以上が広島県人会から寄せられた、とたたえた。
熊本地震の同県人会の支援について森岡会長は、広島で2年前に起こった土砂災害の際に助けられたとし「その恩返しの気持ちも込めて、みんなが寄付したのだろう」と、会員の善意を推し量った。
広島県人会は、会員の高齢化が進み、後継者問題に直面している。森岡会長は「会員は、先人に遺してもらったこの広島県人会と、県人会館、物故会員の慰霊碑をいつまでも受け継いでいきたいと思っている」と強調する。「来年から若い人へのバトンタッチの準備を進めたい。広島県人会の伝統を教え、若い人をみんなで褒めながら育てたい」と、抱負を述べた。【永田潤、写真も】