レッドカーペットに登場した(左から)カイヤック監督、YOSHIKIと友人でミュージシャンのマリリン・マンソン
日本のロックバンド「X JAPAN」のこれまでの活動を描いたドキュメンタリー映画「We Are X」のプレミア上映会が3日、ハリウッドのTCL・チャイニーズ・6・シアターで行われた。上映会にはX JAPANのリーダーでドラマーのYOSHIKIをはじめ、本作を製作したスティーブン・カイヤック監督、関係者らが出席し、日本のロックバンドの軌跡をたどった。【吉田純子、写真も】
「僕が10歳の時、父が自殺しました。すべてを語ることになかなか踏み切れませんでした―」。
本作は同バンドの結成から解散、そして再結成に至るまでの経緯や、成功の裏に隠された苦悩などが描かれている。メンバーの死や子どもの頃に他界した同氏の父への思いも語られている。
ドキュメンタリー映画が製作されると知った時、「とてもショッキングな内容なので、(心の)ドアがなかなか空けられない状態が何年も続いていました。今やっと完成までたどりつき、作品はポジティブなものに仕上がっていると思います」とYOSHIKIは話す。
ハローキティーのデザイナーで「ヨシキティー」もデザインした山口裕子氏(左)とYOSHIKI
上映会にはロックバンド「KISS」のジーン・シモンズやミュージシャンのマリリン・マンソン、バックストリート・ボーイズのメンバーのAJ、そしてこの日のために日本から訪れたというハローキティーのデザイナーの山口裕子氏らYOSHIKIの友人や関係者らが出席した。
X JAPANのファンだと語るジーン・シモンズは、「YOSHIKIはさまざまな楽器を自在に操る才能溢れるミュージシャン。KISSは東京ドームで1日公演を行ったが、X JAPANは1週間近く公演しチケットを完売させている。この映画で彼らの功績を知るだけでなく、彼らの音楽性も知ることができる」と太鼓判を押す。
「音楽のドキュメンタリーというより、ライフストーリー。X JAPANを知らない方にも見てもらいたいです」と力を込めた。
幼少期に父親を失った体験から「人間とは何のために生きているのか」を自問し続けてきたというYOSHIKI。「この映画を通して何となく答えが見つかったかな」と話していた。
本作は今後全米各地で上映される。ロサンゼルスでは21日(金)から27日(木)まで、ウエストLAのNuart Theatre(11272 Santa Monica Blvd)で上映される。さらに詳しい情報は公式ホームページ(http://www.wearexfilm.com/)より。