祝賀会では、顧問で76年から33年間、会長を務めた町川秀雄さんが、近年の活動を紹介した。70年代半ばには50人ほどが所属し、新年会やピクニックを開くなど活発に活動。だが、会員数が徐々に減少したため、会費を無料にするなどし活性化を図り、会員宅での宴会も盛り上がったという。県との交流は、一行が南米諸国への経由でロサンゼルスを訪れた際に招いて始まった。町川さんは、他界した先人や役員について「世話になった」と振り返り、その他の裏方や世話好き、のど自慢など各人の名を列挙して活躍を紹介し、懐かしんだ。
浜田恵造県知事の祝辞を、工代祐司審議官が代読し、國宗会長をはじめとする会員に向け「会員相互の絆を深め、郷土香川とロサンゼルスをつなぐ懸け橋となり、郷土の発展に尽力した」と称賛。県人会と県の交流について「互いを思い遣る気持ちは、いつの時代も変るものではない」と強調した。県人会との交流をさらに深め、友好関係をいっそう強化する考えを示し「次の100年に向けて、香川と日本との友好親善にいっそうの力添えをいただきたい」と願った。
来賓が祝辞を贈り、会員の努力をたたえ、会のさらなる発展を祈念した。高田良徳県議会副議長は、県人会について「1世紀以上の長きにわたり強い結束力を持って切磋琢磨し、現在の確たる地位を築いた」と評価した。「日米友好親善の懸け橋とし、われわれと手を携え、両国と両地域のために、なおいっそうの支援と協力をお願いしたい」と話した。
県から、海外移住の高齢者として会員3人に、表彰状と記念品が贈られ、県人会には100周年の祝い金が國宗会長に手渡された。サンディエゴ在住のホーン村尾舞弥さん(11)は夏休みを利用し、曽祖父が99年前に卒業した高松市立西植田小学校に体験入学したことを報告。米国の文化や習慣、学校生活を紹介したり、スナックを振る舞って交流を図り「みんなに優しくしてもらい楽しかった。また行きたい」と述べ、県人会の次の世代の担い手に、期待を込めた大きな拍手が送られた。
香川芳文県議が音頭をとり、香川の地酒で乾杯。食後は、各会員が自己紹介し、出身地の町や市、小中学校など地元の名が挙がるたびに盛り上がった。余興として、町川さんが1曲歌い、國宗会長はハーモニカを演奏し、祝典に花を添えた。
高田県議「県人会から助言をいただきたい」
國宗会長「一番小さい県の魅力を発信する」
高田県議会副議長は、祝賀会について「会員それぞれが『私は丸亀』『私は坂出』『私は三本松』などと、自分のルーツを大事にし、誇りに思っていることが分かった。(香川に帰って)これだけ香川のことをずっと思い遣っている熱い気持ちを伝えたい」と述べ、今回の訪米で得た
香川県人会の現在の活動は、新年会と夏の会食を催して会員間で親睦を深めている。2000年代の初めまでは活発だったが、ここ数年は会の高齢化や会員の他界に伴い、会員数は減少傾向にある。國宗会長は、100周年を活性化の好機ととらえ「これを機に、活動を活発化させたい」と意気込み、駐在員など県出身者の入会の勧誘に努め、メンバーの増強を図った。記念式典は、若いメンバーを新たに加え活気づいた。
國宗会長は、記念式典について「若い人が参加し、県との絆を確認し、創立100周年を祝うことができてよかった」と、胸を張った。今後の活動は「県との良好な関係維持に努めて、若手県民の裾野を拡大して親睦を深める楽しい県人会を目指す。日本で一番小さい県の魅力を発信したい」と抱負を語った。
南加香川県人会の問い合わせは、國宗さんまで電話818・399・3992または818・590・2880。メール—
hkuni328@gmail.com