三本締めを行う(左から)JRAの波多野勲さん、千葉総領事、豊島年昭会頭補佐、柚原会頭、峰崎かやJRA女王
ゲストには、すしや刺し身が振る舞われた
 設立18年目の新春を迎えた「JRA(米国日系レストラン協会)」は1月30日、トーレンスのミヤコ・ハイブリッドホテルで今年度総会を開き、柚原章さんの会頭就任が決定した。新年親睦会には、日本食のレストランやメーカー、来賓など協会支援者約150人が参加し、すしや刺身、日本酒、焼酎、ビールなどを振る舞い、和食の全米普及という業界を挙げた共通の目的を再度、確認し決意を新たにした。

 来賓の千葉明総領事が祝辞を贈り、JRAの活動について「日本産の日本食と酒類の振興に尽力し感謝している」とたたえ、当地着任以来、半年で多くの食のイベントに参加し「みなさんの日本食普及にかける熱意を目の当たりにした。農産物輸出額1兆円達成を目標に掲げる日本政府としてもたいへん心強く感じる」と敬意を表した。
 総領事は、北米の和食店は約2万1000店舗(一昨年の日本政府調査)に上ることを紹介し「その5分の1をカリフォルニアが占めており、店舗数はますます伸びていると聞いている。総領事館としては、日本食の先進地で引き続き努力し、和食を振る舞い、日本食の普及の場にどんどん活動の場を広げたい」と抱負を述べた。ロサンゼルス交響楽団のファンドレイザーに協力を依頼されているとし「日本食を披露する機会に恵まれているので、引き続き協力をお願いします」と話した。

協会の活動を支援する5社に対する表彰式
 席上、JRAの活動の趣旨に賛同し、支援を継続する食品企業を表彰。「インターナショナル・マリン・プロダクツ」「ロサンゼルス・フィッシュ」「オーシャン・グループ」「ポプラ・インターナショナル」「スズモ・インターナショナル」の5社に賞状と記念品が贈られた。各受賞企業は、JRAが主催する日本食の祭典やゴルフ大会などに食材を提供するなどし、活動を支えている。
 新年のあいさつに立った波多野勲さんは、昨年度末で勇退し「次の柚原さんにバトンタッチをした」と話し、後を託したことを強調。「われわれは今まで通り、会員を増やし、日本食を広めることをモットーとして、やっていきたい」と述べた。
就任のあいさつに立つ柚原章新会頭
 2000年の協会設立時から事務局長を務めた柚原会頭が、新任のあいさつに立ち「大役を任され、たいへん光栄に思っている」と語った。JRAの会員は、一般121、賛助は49、計170会員で構成しており、それぞれの支援に謝意を表した。活動資金集めのゴルフ大会など諸行事を紹介した中で、毎年大入り満員の「日本食の祭典」を強調し「本物の日本食を地元のアメリカ人に楽しんでもらう企画を立てている」と説明した。今年は「すし祭り」と題し、小東京のダブルツリー・ホテルで開催するという。
 運営について柚原会頭は「レストランオーナーに情報を発信しながら、会員の拡大と若返りを図り、新しい若い世代に託して、さらに発展したい」と抱負を述べ、さらなる支援を求めた。
 JRAは、年間を通してさまざまな行事を開いている。レストラン経営セミナー(衛生、法律、会計)、食品取り扱い証明書教室(マネジャーと従業員対象)、チャリティーゴルフ大会、すしを提供する老人ホームの慰問、二世週祭女王候補のスポンサー、日本食を広く一般に紹介する食の祭典などと、精力的な活動は多岐にわたる。
 JRAの詳細は、電話213・687・4055。ホームページ—
 jraamerica.org/
【永田潤、写真も】
南加日系商工会議所会頭のジェフ山崎さん(中央)の音頭で乾杯する参加者

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